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ラップ・レコード
ラップ・レコード(Lap Record)とは、そのサーキットで過去に記録された決勝レース中の最速ラップタイムの中で最も速いタイムの事。史上最速のレースラップタイムをラップレコードと呼ぶ。予選や練習走行で記録された最速タイムはこれに含まれない。
ラップレコードはコース上での競争が行われる決勝レースが対象となる。F1においては予選最速タイムではなくラップレコードが重要とされるが、その理由は過去のレギュレーションにある。かつてのF1では予選専用エンジン、予選専用タイヤ(Qタイヤ)なるものが許可されていた時代があり、歴史を通してそのコースで最も速いタイムを比較するのには適さないためだ。
予選・決勝・練習走行の区別なく、そのサーキットでの史上最速タイムの事は、「コース・レコード」「オール・タイム・ラップレコード」または「サーキット・ベストラップ」と言い、史上最速予選タイムは「ポール・ラップレコード」と言う。
多くの場合、予選の方が搭載燃料が少なくタイヤも新しいため、ポール・ラップレコードはラップレコードよりも速い傾向にある。近年のF1マシンは過去と比較してかなり速くなっており、ポール・ラップレコード及びコース・レコードは日々更新されているが、現代のF1における決勝レースは、タイヤ及び燃料マネジメントが要求されるため、ラップレコードは更新されにくい。
F1サーキットのラップレコード一覧
2019年の現行F1カレンダーにおける各サーキットのラップレコードは以下の通り。
サーキット | グランプリ | ラップ・レコード | ドライバー | 年 |
---|---|---|---|---|
アルバート・パーク | オーストラリアGP | 1:24.125 | ミハエル・シューマッハ | 2004年 |
バーレーン国際サーキット | バーレーンGP | 1:30.252 | ミハエル・シューマッハ | 2004年 |
上海国際サーキット | 中国GP | 1:32.238 | ミハエル・シューマッハ | 2004年 |
バクー市街地コース | アゼルバイジャンGP | 1:43.009 | シャルル・ルクレール | 2019年 |
カタロニア・サーキット | スペインGP | 1:18.441 | ダニエル・リカルド | 2018年 |
モンテカルロ市街地コース | モナコGP | 1:14.260 | マックス・フェルスタッペン | 2018年 |
ジル・ビルヌーブ・サーキット | カナダGP | 1:13.078 | バルテリ・ボッタス | 2019年 |
ポール・リカール | フランスGP | 1:32.740 | セバスチャン・ベッテル | 2019年 |
レッドブル・リンク | オーストリアGP | 1:06.957 | キミ・ライコネン | 2018年 |
シルバーストン | F1イギリスGP | 1:30.621 | ルイス・ハミルトン | 2017年 |
ホッケンハイムリンク | ドイツGP | 1:13.780 | キミ・ライコネン | 2004年 |
ハンガロリンク | ハンガリーGP | 1:19.071 | ミハエル・シューマッハ | 2004年 |
スパ・フランコルシャン | ベルギーGP | 1:46.286 | バルテリ・ボッタス | 2018年 |
モンツァ・サーキット | イタリアGP | 1:21.046 | ルーベンス・バリチェロ | 2004年 |
マリーナベイ市街地コース | シンガポールGP | 1:41.905 | ケビン・マグヌッセン | 2018年 |
ソチ・オートドローム | ロシアGP | 1:35.861 | バルテリ・ボッタス | 2018年 |
鈴鹿サーキット | 日本GP | 1:31.540 | キミ・ライコネン | 2005年 |
COTA | アメリカGP | 1:37.392 | ルイス・ハミルトン | 2018年 |
エルマノス・ロドリゲス | メキシコGP | 1:18.741 | バルテリ・ボッタス | 2017年 |
インテルラゴス | ブラジルGP | 1:10.540 | バルテリ・ボッタス | 2017年 |
ヤス・マリーナ | アブダビGP | 1:40.279 | セバスチャン・ベッテル | 2009年 |