2016年のF1バーレーンGP予選でポール・ラップレコードを記録したルイス・ハミルトン
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ラップ・レコード

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ラップ・レコード(Lap Record)とは、そのサーキットで過去に記録された決勝レース中の最速ラップタイムの中で最も速いタイムの事。史上最速のレースラップタイムをラップレコードと呼ぶ。予選や練習走行で記録された最速タイムはこれに含まれない。

ラップレコードはコース上での競争が行われる決勝レースが対象となる。F1においては予選最速タイムではなくラップレコードが重要とされるが、その理由は過去のレギュレーションにある。かつてのF1では予選専用エンジン、予選専用タイヤ(Qタイヤ)なるものが許可されていた時代があり、歴史を通してそのコースで最も速いタイムを比較するのには適さないためだ。

予選・決勝・練習走行の区別なく、そのサーキットでの史上最速タイムの事は、「コース・レコード」「オール・タイム・ラップレコード」または「サーキット・ベストラップ」と言い、史上最速予選タイムは「ポール・ラップレコード」と言う。

多くの場合、予選の方が搭載燃料が少なくタイヤも新しいため、ポール・ラップレコードはラップレコードよりも速い傾向にある。近年のF1マシンは過去と比較してかなり速くなっており、ポール・ラップレコード及びコース・レコードは日々更新されているが、現代のF1における決勝レースは、タイヤ及び燃料マネジメントが要求されるため、ラップレコードは更新されにくい。

F1サーキットのラップレコード一覧

2019年の現行F1カレンダーにおける各サーキットのラップレコードは以下の通り。

サーキット グランプリ ラップ・レコード ドライバー
アルバート・パーク オーストラリアGP 1:24.125 ミハエル・シューマッハ 2004年
バーレーン国際サーキット バーレーンGP 1:30.252 ミハエル・シューマッハ 2004年
上海国際サーキット 中国GP 1:32.238 ミハエル・シューマッハ 2004年
バクー市街地コース アゼルバイジャンGP 1:43.009 シャルル・ルクレール 2019年
カタロニア・サーキット スペインGP 1:18.441 ダニエル・リカルド 2018年
モンテカルロ市街地コース モナコGP 1:14.260 マックス・フェルスタッペン 2018年
ジル・ビルヌーブ・サーキット カナダGP 1:13.078 バルテリ・ボッタス 2019年
ポール・リカール フランスGP 1:32.740 セバスチャン・ベッテル 2019年
レッドブル・リンク オーストリアGP 1:06.957 キミ・ライコネン 2018年
シルバーストン F1イギリスGP 1:30.621 ルイス・ハミルトン 2017年
ホッケンハイムリンク ドイツGP 1:13.780 キミ・ライコネン 2004年
ハンガロリンク ハンガリーGP 1:19.071 ミハエル・シューマッハ 2004年
スパ・フランコルシャン ベルギーGP 1:46.286 バルテリ・ボッタス 2018年
モンツァ・サーキット イタリアGP 1:21.046 ルーベンス・バリチェロ 2004年
マリーナベイ市街地コース シンガポールGP 1:41.905 ケビン・マグヌッセン 2018年
ソチ・オートドローム ロシアGP 1:35.861 バルテリ・ボッタス 2018年
鈴鹿サーキット 日本GP 1:31.540 キミ・ライコネン 2005年
COTA アメリカGP 1:37.392 ルイス・ハミルトン 2018年
エルマノス・ロドリゲス メキシコGP 1:18.741 バルテリ・ボッタス 2017年
インテルラゴス ブラジルGP 1:10.540 バルテリ・ボッタス 2017年
ヤス・マリーナ アブダビGP 1:40.279 セバスチャン・ベッテル 2009年