イギリス国旗を掲げるF1イギリスGPの勝者ルイス・ハミルトンcopyright Mercedes

手に汗握る肉弾戦、ハミルトンが記録更新の6勝目…ホンダ勢はクラッシュ / F1イギリスGP《決勝》結果とダイジェスト

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2019シーズンFIA F1世界選手権 第10戦ロレックス・イギリスGP決勝レースが7月14日に行われ、予選2番グリッドのメルセデス、ルイス・ハミルトンが後続を25秒引き離しトップチェッカー。イギリスGPでの通算勝利数を6に伸ばし、自身が持つ記録を塗り替えた。

「見に来てくれた全てのファン、そしてこのチャンスを用意してくれたチームに感謝したい」とハミルトン。チェッカー後のウイニングランでは、ハンガーストレートでマーシャルから英国国旗を受け取り、母国ファンの大声援に応えた。

2位はポールシッターのバルテリ・ボッタス。レース序盤は、順位を入れ替えながらのハミルトンとの猛烈な攻防を展開。辛うじてラップリーダーの座を守ったが、予期せぬタイミングでのセーフティーカー導入によって、アゼルバイジャンGP以来となる優勝のチャンスを失った。

3位表彰台はスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール。レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーを4秒後方に抑え、ポディウムの最後に滑り込んだ。ガスリーにとっては今季最上位。復調の兆しを見せた今週末を、堅実なリザルトで締め括った。

ボッタスは後続との十分なマージンが得られた46周目にフリーストップを得てソフトタイヤへと交換。ファステストラップを刻んだが、32周目を迎え性能が劣化したハードタイヤを履いたハミルトンが、ファイナルラップでまさかの更新。1分27秒369を刻み、優勝での20点に加えて、1点のエキストラポイントを手にした。

レースでは終始、レッドブル・ホンダと跳馬の火花散る激しい接近戦が展開された。ある時はガスリーとセバスチャン・ベッテルが、そしてある時はルクレールとマックス・フェルスタッペンが、それぞれ手に汗握るエキサイティングなレースを披露した。

一時は2位表彰台を射程圏内に捉えたフェルスタッペンであったが、38周目にベッテルに追突されクラッシュ(下記動画を参照)。ベッテルはフロントウイングを交換し最後尾に転落した。フェルスタッペンはリアを大きく破損し、グラベルにハマりかけるも、かろうじてコースへと復帰。ダメージを負った状態で走行を続け、5位フィニッシュを果たした。

ヴィタントニオ・リウッツィらレーススチュワードは、事故の責任はベッテルにあるとして、10秒ペナルティーを宣告。15位でフィニッシュしたベッテルは、パルクフェルメへとクルマを止めたフェルスタッペンの元へと立ち寄り、握手で謝罪の気持ちを伝えた

「僕のミスだった。僕を追い抜いた後、彼は若干ワイドに膨らんだ。僕はそこにポジション挽回のチャンスを見出した」

これに対してフェルスタッペンは「故意にやったわけじゃない」として、ベッテルに敬意を払い、その謝罪を受け入れた。

トロロッソ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトがレース最終盤にアルファロメオのキミ・ライコネンを猛追。あと一歩届かなかったものの、9位入賞を果たした。アレックス・アルボンはファイナルラップまで10番手を走行していたものの、39周を経過したミディアムタイヤは既に限界。ルノーのニコ・ヒュルケンベルグとマクラーレンのランド・ノリスにゴボウ抜きにされ、最終12位でフィニッシュした。

ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターはレース後、アルボンのマシンに「高圧系に問題が発生していた」と説明。感電のリスクを避けるべくピットストップを見送ったが故に、ポイント獲得のチャンスを失ったと振り返った。

2019年F1イギリスGP決勝レースの模様

前戦オーストリアから2週間後に行われた第10戦の舞台は、モータースポーツの聖地、高速のシルバーストーン・サーキット。決勝は日本時間14日(日)22時10分にブラックアウトを迎え、1周5891mのコースを52周する事で争われた。近郊のミルトンキーンズで雨が降る中、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは、気温18.1℃、路面28.4℃のドライコンディションで開始された。

レース開始前のグリッドでは、フェルスタッペンのエンドプレートにひび割れが確認されるアクシデントが問題が発生するも、チームは即座にFIAの許可を取り、フォーメーション前に修復を終えた。注目のオープニングラップでは、6番グリッドからの巻き返しを目指すベッテルが見事な蹴り出しを決めてガスリーをオーバーテイク。5番手に浮上した。

ハース勢は1周目に激しいサイド・バイ・サイドを演じて接触。ロマン・グロージャン、ケビン・マグヌッセンともにリアタイヤがパンクし、早々のピットインを余儀なくされた。マグヌッセンは6周目、グロージャンは9周目にリタイヤを選択した。

20周目には、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが単独クラッシュ。オーバースピードでコーナーに突っ込み、タイヤスモークを上げグラベルの餌食となった。これによりセーフティカーが出動。第一スティントを引き延ばしていたハミルトンとベッテルが大きなアドバンテージを得た。

SCからのリスタート直後、レーシングポイントのセルジオ・ペレスとルノーのダニエル・リカルドが接触。ペレスのクルマのフロントウイングは壊れ、余計なピットストップを強いられた。リカルドはコース上に留まり、マクラーレンのカルロス・サインツに次ぐ7位でフィニッシュした。

順位とタイム

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 52 21:08.452 26
2 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 52 +24.928s 18
3 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 52 +30.117s 15
4 10 ピエール・ガスリー レッドブル・ホンダ 52 +34.692s 12
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 52 +39.458s 10
6 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 52 +53.639s 8
7 3 ダニエル・リカルド ルノー 52 +54.401s 6
8 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 52 +65.540s 4
9 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 52 +66.720s 2
10 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 52 +72.733s 1
11 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 52 +74.281s 0
12 23 アレックス・アルボン トロロッソ・ホンダ 52 +75.617s 0
13 18 ランス・ストロール レーシングポイント 52 +81.086s 0
14 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 51 +1 lap 0
15 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 51 +1 lap 0
16 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 51 +1 lap 0
17 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 51 +1 lap 0
NC 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 18 DNF 0
NC 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 9 DNF 0
NC 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 6 DNF 0

コンディション

天気
晴れ
気温
18.1℃
路面温度
28.4℃

レース概要

グランプリ名
イギリスGP
レース種別
決勝
レース開始日時

サーキット

名称
シルバーストーン・サーキット
設立
1947年
全長
5891m
コーナー数
18
周回方向
時計回り

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