
明暗鮮明…ローソン、苦境の角田裕毅に寄り添う「気分がいいものじゃない」過酷なレッドブル時代を振り返り
レッドブル・レーシング昇格後の苦戦が続く角田裕毅について、リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)が自らの経験を踏まえ同情を寄せた。
ローソンは、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして2025年シーズンを迎えたものの、わずか2戦でシートを失い、角田との入れ替えでレーシング・ブルズに復帰した。
その後は復調を見せ、直近4戦で3度入賞を果たして計20ポイントを獲得。一方の角田はわずか7点にとどまり、オランダGP予選でもローソンが7番手を記録したのに対し、12番手に終わった。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
鈴鹿サーキットのコース上で並び立つ角田裕毅(レッドブル・レーシング)とリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、2025年4月6日(日) F1日本GP
レッドブルの残酷な現実「強く同情」
ローソンは英衛星放送局『Sky Sports』に対し、自らが直面したレッドブルでの経験を振り返り、自身と同じような困難に直面している角田の姿を目にするのは辛いと語った。
「厳しいよね。振り返ると、僕自身はたった2戦、しかも走ったことのないサーキットで2レースを戦っただけだった。今となっては、適応する時間をもらえると思い込んでいたのが甘かったのかもしれない」
「そういう経験をしたから余計に気の毒に思うんだ。ああいった状況で苦しんでいるドライバーには、強く同情するよ。F1は本当に、本当に厳しいスポーツだ。そんな環境で苦しんでいる姿を見るのは決して気分がいいものじゃない」
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12番手でQ2敗退を喫した予選を終えてピットレーンを歩く角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年8月30日(土) F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)
デビューの地オランダで痛感した基準の高さ
オランダGPはローソンにとって特別な舞台だ。2023年、負傷したダニエル・リカルドに代わってF1デビューしたのがザントフォールトだった。ローソンはその初陣で、レッドブルで要求されるレベルの高さを早くも痛感した。
「あの時は雨で、マックス(フェルスタッペン)に前を譲ったら、彼はマシンを滑らせながらコーナーを駆け抜けていったんだ。あれを見て、僕にはあんな芸当、到底できないなって思ってね。そしたら僕は次の周でスピンしちゃったんだ」と振り返った。
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赤旗中断中のピットレーンで待機するリアム・ローソン(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年8月27日(日) F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)
着実な前進、変わらぬ夢
レッドブル時代とは対照的に、レーシング・ブルズに戻った現在、ローソンは週末ごとに着実な前進を実感している。
「毎回、学ぶことがたくさんあるんだ。『これはうまくいったから、来週も同じようにやろう』ってことが出てくる。エンジニアとの関係性についても同じで、僕の好みやコミュニケーションの仕方を理解してくれるようになる。そうするとお互いにやりやすくなって、余計な時間をかけずに済むようになる」
そして、目標については5歳の時から変わっていないと強調する。
「F1で勝って、このスポーツの頂点に立つこと。それが僕の夢であり目標なんだ。ただ、その夢をどこで実現できるのかということについては、当初思っていたほど明確じゃなくなったけどね」
挫折を経ながらも成長を重ね、結果を残していくローソンの姿は、角田の苦戦をより一層、際立たせる。違いは所属チーム――両者の明暗は、F1で生き残ることの難しさを改めて浮き彫りにしている。
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ガレージで走行準備をするリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、2025年8月29日(金) F1オランダGPフリー走行(ザントフォールト・サーキット)