漆黒に浮かぶマリーナベイ・ストリート・サーキットcopyright Mercedes AMG

ハミルトンが驚異的な走りで下馬評覆しポール!跳馬は太刀打ちできず / F1シンガポールGP《予選》結果とダイジェスト

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漆黒に浮かび上がるマリーナベイ市街地コース。2018年F1世界選手権 第15戦シンガポールGP公式予選が9月15日土曜に行われ、大方の予想を嘲笑うかのようにメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが圧巻の1分36秒015を記録し、キャリア通算79回目のポール・ポジションを獲得した。

週末を通して圧倒的な速さを見せていたフェラーリ勢は、セバスチャン・ベッテルがコンマ6秒もの大差で破れ3番手。キミ・ライコネンは5番手と期待はずれの結果に終わった。ハミルトンと並んでフロントロウを獲得したのはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン。コンマ3秒差で食らいつく見事な走りを披露した。

セッション開始前、ベッテルのマシンに電気系統のトラブルが発生。フロアを外しての大掛かりな作業が行われていたが、メカニック達が懸命に作業を行った結果、辛うじて予選Q1開始前に問題を解決。無事に予選出場を果たしたものの、確実に仕留めるべきポールの座を、最も獲らせてはならないハミルトンに許す致命的な結末が待ち受けていた。

火花を巻き上げながら走行するレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン
© Getty Images / Red Bull Content Pool

シンガポールの首都中心部の湾岸地区に特設されるマリーナベイ・ストリート・サーキットは、公園の一部と公道を使って仮設される。全体的にコース幅が狭く、最も狭い区間である橋を渡るセクションではわずか8m程。バンピーな路面、間近に迫るコンクリートウォール、高温多湿の環境…。肉体とメンタルにかかる負担はシーズン最大と言われる過酷なサーキットだ。

決勝のスタートグリッドを決する争いは現地21時に気温29℃、路面33℃のドライコンディションでスタート。四方を壁に囲まれた中で限界を競うアタック合戦であったものの、大きなクラッシュが発生する事もなく、3ラウンドはクリーンに過ぎていった。

公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハイパーソフト(桃)、ウルトラソフト(紫)、ソフト(黄)の3種類のコンパウンドを投入。Q3進出者に追加提供されるコンパウンドは市街地専用タイヤのハイパーソフトが指定された。

7種類のF1ピレリタイヤ
© Pirelli、7種類のF1ピレリタイヤ

エントリーした全20台で争われる予選第一ラウンドのQ1では、メルセデス勢のみウルトラソフトを投入。路面が改善傾向を示す中、各車徐々にラップタイムを更新。セッション終了間際はタイムシートが大幅に入れ替わる展開となった。

セルゲイ・シロトキンとストフェル・バンドーンはタイヤを壁に接触させ火花を散らしながら走行するも共に敗退。18番手に終わったバンドーンは、予選20回連続でアロンソに破れ去る事となった。ピエール・ガスリーは15番手ギリギリのところでQ1突破を果たしたが、ブレンドン・ハートレーは0.195秒届かず17番手で無念のノックアウトとなった。

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、今度はフェラーリがウルトラソフトを履いて一回目のランに挑戦。ベッテルはタイムを残したものの、ライコネンは「このコンパウンドじゃ遅すぎる」と訴え計測を断念。結局2台ともハイパーソフトに履き替えて再度タイムを計測する事となった。

ハイパーソフトは一発の速さがある一方で性能劣化が酷く、あまり長い周回は保たないものと予想されている。そのため、優勝争いをするフェラーリとメルセデスは共に、可能であればQ2をウルトラソフトで通過し、決勝のスタートタイヤをウルトラにと考えていたが、残念ながらウルトラソフトでQ3進出できるほどの速さはなかった。

今季3度目、モナコGP以来となるQ3進出を狙っていたフェルナンド・アロンソは、エステバン・オコンが記録した10番手タイムにコンマ1秒届かず11番手でノックアウト。ザウバーの2台とカルロス・サインツ、そしてピエール・ガスリーが15番手でQ2敗退を喫した。

トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3では、ハミルトンが1回目のアタックでいきなりパドック中の度肝を抜く36秒015をマーク。勝負は早々に決した形となった。1回目の計測を終えてハミルトン、フェルスタッペン、ベッテル、ボッタス、ライコネン、リカルドの順。ヒュルケンベルグとオコンは中古で、それ以外は新品でタイムを計測した。

混雑を避けて適切な間隔でタイヤの熱入れを行いたい各車の思惑が交錯。2回目のランのためにコースインしたマシンはアウトラップで前走者との間合いを開けるのに苦労。フェラーリもそのご多分に漏れず、トラフィックが集中する中に2台を送り出す失態を演じた。

結果的に2回目のアタックを終えても上位6台の順位は変わらず、1回目ポジションがそのまま予選リザルトとなった。

シーズン15戦目のF1シンガポールグランプリ決勝レースは、日本時間9月16日(日)22時10分からマリーナベイ・ストリート・サーキットで行われる。

順位とタイム

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:39.403 1:37.344 1:36.015 17
2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 1:38.751 1:37.214 1:36.334 14
3 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:38.218 1:37.876 1:36.628 17
4 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:39.291 1:37.254 1:36.702 20
5 7 キミ・ライコネン フェラーリ 1:38.534 1:37.194 1:36.794 17
6 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 1:38.153 1:37.406 1:36.996 12
7 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 1:38.814 1:38.342 1:37.985 19
8 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:38.685 1:38.367 1:38.320 15
9 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 1:38.912 1:38.534 1:38.365 20
10 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:38.932 1:38.450 1:38.588 18
11 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ルノー 1:39.022 1:38.641 12
12 55 カルロス・サインツ ルノー 1:39.103 1:38.716 12
13 16 シャルル・ルクレール ザウバー・フェラーリ 1:39.206 1:38.747 14
14 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 1:39.366 1:39.453 14
15 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 1:39.614 1:39.691 13
16 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:39.644 6
17 28 ブレンドン・ハートレー トロロッソ・ホンダ 1:39.809 8
18 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ルノー 1:39.864 8
19 35 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ・メルセデス 1:41.263 8
20 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 1:41.334 6

コンディション

天気
晴れ
気温
29℃
路面温度
33℃

レース概要

グランプリ名
シンガポールGP
レース種別
予選
レース開始日時
サーキット名
マリーナベイ・ストリート・サーキット
サーキット設立
2008年
コース全長
5063m
コーナー数
23
周回数
61周
周回方向
反時計回り

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