笑顔を見せアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年9月4日(木) F1イタリアGPプレビュー(モンツァ・サーキット)

アイザック・ハジャー「セカンドカー問題は消えるはず」―”条件付き”でレッドブル昇格に意欲

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アイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)が、条件付きながらもレッドブル・レーシング昇格に意欲を見せた。20歳のフランス人ルーキーは先週末のF1オランダGPで自身初の表彰台を獲得し、一気に注目株へと浮上した。

ハジャーはシーズン序盤、レッドブル昇格について「今は準備ができていない」と否定的だったが、その考えは今も変わっていない。英専門誌『Autosport』によると第16戦イタリアGPの開幕を前に、次のように語った。

「シーズンの序盤に『今年レッドブルに乗る準備はできているか』と聞かれたけど、正直、今もその答えはノーだ。今は昇格する時期だと思っていない」

現時点ではレッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコと昇格について個人的に話したことはないという。ただし「もちろん頭の片隅にはある」とも明かし、今季中の可能性も視野に入れていることは認めた。

一方で2026年からは新技術規則に準拠した次世代マシンが導入され、現行RB21は役目を終える。セカンドシート問題が注目される背景には、フェルスタッペンとチームメイトとの圧倒的な成績差があるが、現行のレッドブル製グランドエフェクトカーで4年間走ってきたフェルスタッペンのアドバンテージも、規則変更とともにリセットされる。

来季についてハジャーは「全く別の話だ」とし、「セカンドカー問題なんて話は出なくなると思う」と分析。「実際、本当に興味深いと思う」と付け加え、新規則導入を契機とした昇格に意欲を見せた。

レッドブルは2024年末にセルジオ・ペレスを放出したが、2025年に起用したリアム・ローソンは結果を残せず、開幕2戦を以てレーシング・ブルズに降格となり、代わって角田裕毅が昇格した。

しかしながら角田もまた、RB21に苦戦しており、昇格後はわずか9ポイントしか獲得できていない。これはこの間にチーム全体が獲得したポイントの4%にとどまる。これに対し、ハジャーは表彰台を含む37ポイントを積み上げ、安定感と将来性をアピール。昇格候補の筆頭として名が挙がっている。

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