
FIA、ウィリアムズの再審請求を受理…審問を実施へ―サインツへのF1オランダGP懲罰をめぐり
国際自動車連盟(FIA)は、ウィリアムズから提出された2025年F1第15戦オランダGPにおけるカルロス・サインツへのペナルティを巡る再審請求を受理し、9月12日(金)に審問を行うと発表した。
サインツはターン1でアウト側から仕掛けた際、リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)と接触した。オンボード映像には、ローソンがミラーを確認した直後に修正舵を当て、サインツの進路へ流れていく様子が収められていた。
しかしながら、ペドロ・ラミーを含む競技審判団は、ドライビング標準ガイドラインを根拠に「コーナーの権利はローソンにあった」と判断。「サインツに全責任または大部分の責任がある」と結論づけ、10秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科した。
審問は12日の欧州時間15時30分よりオンラインで行われる。その他の利害関係者も、スチュワードの許可を得れば出席できる。ウィリアムズが提出した証拠に新規性・関連性・重要性が認められれば、その直後に再審理が行われる予定だ。
なおサインツはフェラーリ在籍時の2023年にも、オーストラリアGPで科されたペナルティを巡り再審請求を行ったが却下されている。再審理請求が認められるケースは極めて少なく、大部分は棄却されているのが実情だ。
イタリアGPに先立ちサインツは、オランダでの聴聞について振り返り「スチュワードも決定が最善ではなかったと気づいたはずだと確信した」と述べ、「非常にお粗末な裁定で、誤った判断だったと強く信じている」と不満を隠さなかった。
さらに「今回の件は十分な検証なく拙速に判断を下した結果だ。ルールブックの規則をそのまま適用するというのなら、僕にペナルティを科したくなる理由も理解できる余地があるかもしれない。でもオンボード映像を分析すれば、僕にペナルティを科すべきでないことはハッキリと分かるはずだ」と指摘した。