
F1王者フェルスタッペン、ついに夢のノルトシュライフェ公式戦デビューへ ― NLS第7・8戦に参戦
歴史的圧勝を飾った2025年F1イタリアGPからわずか1週間後、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が長年の夢を果たす時が来た。報道によると4度のF1王者は今週末、独ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェで行われるニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)の第7戦と第8戦に出場する予定だ。
フェルスタッペンはすでにレッドブルから参戦の許可を得ているが、実際に出場するにはドイツ・モータースポーツ連盟(DMSB)が発行する「ノルドシュライフェ・パーミット(DPN)」の取得が必要となる。計画は二段階で進められている。
フェルスタッペンは国際レーシングライセンスを保持しているため、まずは金曜にDMSBアカデミーで講習を受け、試験に合格して入門レベルのBパーミットを取得する。ただしこのライセンスではGT3をドライブできないため、独専門メディア『auto motor und sport』によると、土曜のレースはライオンスピード・チームのポルシェ・ケイマンGT4 CSで走行することになるという。
このレースで規定周回をこなし完走すれば、Aパーミット取得の道が開け、日曜にはNLSトップクラスに参戦するエミール・フレイ・レーシングのフェラーリ296 GT3に乗る可能性があるとされる。
ただし現実的には、アゼルバイジャンGP後の9月27日に予定されるNLS第9戦で、エミール・フレイの296 GT3をドライブすることを目指しているようだ。
エミール・フレイには、フェルスタッペンのマネージャーであるレイモンド・ファルムーレンの息子、ティエリー・ファルムーレンがドライバーとして所属している。
フェルスタッペンは今年5月、ニュルブルクリンクでBoP(性能調整)仕様の296 GT3を駆り、非公式ながらNLS GT3のレコードを更新して話題を呼んだが、今回は公式レース。NLSのベテラン勢と同じ土俵で戦うことで、その実力が改めて問われることになる。
なお5月のテスト走行の際には“フランツ・ヘルマン”という偽名を使ったが、今回は本名での正式参戦となる見通しとのこと。F1王者がノルドシュライフェに挑む姿はレースファンにとって歴史的瞬間となりそうだ。