決勝レースを経てインタビューを受ける14位リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、2025年9月7日(日) F1イタリアGP(モンツァ・サーキット)

角田裕毅に「押し込まれた」―リアム・ローソンの言い分、F1イタリア接触事故を回顧

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リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)は、2025年F1第16戦イタリアGPの決勝レース中に発生した角田裕毅(レッドブル・レーシング)との接触について、自身に非はないとの見解を示した。ブレーキング時にコースの端に「押し込まれた」と主張した。

レース中盤のターン4で両者は激しいバトルを展開。3度にわたり接触が発生した。後方のローソンがアウト側から仕掛けてタイヤ同士が接触し、両者はコーナーをカット。一時的にローソンが前に出たものの、直後にポジションを返した。

角田裕毅の22号車レッドブルRB21をリードするリアム・ローソンの30号車レーシング・ブルズVCARB 02、2025年9月7日(日) F1イタリアGP決勝(モンツァ・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

角田裕毅の22号車レッドブルRB21をリードするリアム・ローソンの30号車レーシング・ブルズVCARB 02、2025年9月7日(日) F1イタリアGP決勝(モンツァ・サーキット)

レース後、ローソンはあからさまに角田を非難することは避けつつも、次のように振り返り、角田のドライビングによって接触が生じたと強く示唆した。

「彼に抜かれて、抜き返そうとしたんだけど、ブレーキングゾーンで押し込んできたんだ。それで二人ともコースオフして、だから僕はポジションを返した。ブレーキング中はコースの端ギリギリの位置にいたんだ。あれは際どかった」

この接触により角田はフロアを損傷し、ペースダウンを強いられて最終的に13位でフィニッシュした。一方、この件についてレースコントロールが記録を残すことはなく、スチュワードによる調査も行われなかった。つまり、「レーシングアクシデント」として処理された。

18番手からスタートしたローソンは、起死回生を狙って誰よりも早い9周目にピットストップを消化するも功奏せず、最終的には角田の1.65秒後方となる14位でレースを終えた。

ピット戦略についてローソンは、「どうにかしようとギャンブルに打って出たけど、うまくいかなかった。あと少しでうまくいきそうだったけど、フレッシュなタイヤに履き替えたばかりの何台かが僕の前でコースに戻ってきて、それでかなりのタイムを失ったんだ。スタートポジション的に厳しかった」と説明した。


2025年F1第16戦イタリアGPでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がキャリア通算66勝目をポール・トゥ・ウインで飾った。2位はランド・ノリス、3位はオスカー・ピアストリと、マクラーレンがダブル表彰台に上がった。

バクー市街地コースを舞台とする次戦アゼルバイジャンGPは、9月19日のフリー走行1で幕を開け、9月21日に決勝レースが行われる。

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