
F1イタリアGP:ベアマン、出場停止の危険水域に―サインツとの接触でペナルティ
2025年F1第16戦イタリアGP決勝でオリバー・ベアマン(ハース)は、カルロス・サインツ(フェラーリ)と第2シケインで接触し、スチュワードから10秒加算ペナルティとペナルティポイント2点を科された。
これにより直近12ヶ月間の累積ポイントが10点に到達。1レースの出場停止まであと2点に迫り、少なくとも第20戦メキシコGPまでの4戦は、これまで以上に慎重なドライビングが求められる状況となった。
両者は入賞圏内を争っていたが、41周目のターン4で接触した。サインツがアウト側からオーバーテイクを試みてターンインした瞬間に接触。両者はスピンを喫し、一時的に黄旗が出された。ただ、2台とも走行を継続し、サインツは11位、ベアマンは12位でフィニッシュした。
デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は、ターン4のエイペックス到達時点でサインツの前輪がベアマンを前に出ていたと指摘。ガイドラインに基づき「コーナーの権利はサインツにあった」と判断し、「ベアマンはイン側でポジションを譲らず、接触を引き起こした」と結論付けた。
レース後、ベアマンは自身の見解を問われたが「リプレイ映像を確認する必要がある。もちろん僕には僕の意見があるけど、まずは映像を確認しないと」と控えめだった。
今回の裁定により、ベアマンはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を上回り、現行グリッドで最多のペナルティポイント保持者となった。今後の接触や違反は即座に出場停止へ直結するリスクとなるため、少なくともあと4戦は厳しい立場に置かれることになる。