“疑惑渦中”のフェラーリが1-2、ホンダ2台はメカニカルトラブル / F1ブラジルGP《FP2》結果とダイジェスト
2019年F1第20戦ブラジルGP金曜2回目のフリー走行が、サンパウロ現地11月15日15時、日本時間27時よりインテルラゴス・サーキットで行われ、セバスチャン・ベッテルがトップタイムを記録。シャルル・ルクレールが2番手に続き、スクーデリア・フェラーリが初日を1-2で締め括った。両者のタイム差は1000分の21秒と拮抗した。
燃料流量違法疑惑に加えてインタークーラーからのオイル流入疑惑と、ライバルからの相次ぐトリック潰しの砲撃を受けたにも関わらず、フェラーリは依然としてストレート区間でアドバンテージを発揮。今のところ、技術指令書による影響を感じさせないパフォーマンスを示している。
3番手はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。セッション途中でDRSのトラブルを抱えたほか、エンジンブレーキの感触に不満を漏らす場面もあったが、トップとのギャップを0.134秒に抑えた。FP1でクラッシュを喫したアレックス・アルボンは、慎重にドライブした結果か、チームメイトからコンマ9秒遅れの9番手タイムでマシンを降りた。
4・5番手にはメルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンが続いた。シルバーアローはショートランではやや遅れたものの、ロングランでは強力なペースを築いていた。フライングラップ中にボッタスとニアミスしたハミルトンが苛立ちを示す場面もあった。
大雨の影響で午前のFP1はウェットセッションとなったが、午後には路面もほぼ乾き切り、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温19.7℃、路面24.5℃、湿度76.3%のドライコンディションでスタートした。セッション中の降水確率は30%。開始30分前後に弱い雨が落ちたものの、各車最後までドライ路面で走行を続けた。
トロロッソ・ホンダ勢は、2台共がエンジン周りと思しきトラブルに見舞われた。セッションの終了20分前、ソフトタイヤを履いてロングランに取り組んでいたピエール・ガスリーが、車両後部から白煙を吐いてピットレーン出口付近にマシンを止めた。ガスリーは無線でエンジントラブルを報告。マシン回収のためにバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。ICEの故障だった。
ダニール・クビアトの方は、チェッカーまで6分を切ったところでターン12を飛び出し、芝生を乗り越えて右リアからタイヤバリアに軽く衝突。その後、車体後方エンジン付近から出火した。セッションは赤旗中断となり、そのまま再開されずに終了した。クビアトがコーナーにアプローチした際、エンジンがシャットダウン。リアがロックアップしていた。
幸いにも、この日2台が搭載していたのは金曜専用エンジンであるため、残りの週末への影響はない。
😣😣
Double trouble for @ToroRosso in FP2 #BrazilGP 🇧🇷 #F1 pic.twitter.com/q96JcB5ao9
— Formula 1 (@F1) November 15, 2019
セッションは赤旗に終わっただけでなく、赤旗に始まった。開始5分のところで、ニコラス・ラティフィからステアリングを引き継いだロバート・クビサ(ウィリアムズ)がターン3でクラッシュ。濡れた縁石に足を取られたか、左フロントからガードレールへと激突した。コース上にはカーボン製のパーツが大量に飛散。セッションは10分弱の間、赤旗中断となった。クビサは初日をトータル周回数わずか2周で終える事となった。
Dry track, wet kerbs…
One nasty surprise for Kubica in FP2 😦#BrazilGP 🇧🇷 #F1 pic.twitter.com/4CyHWMIhXw
— Formula 1 (@F1) November 15, 2019
ミッドフィールド最速6番手は、ルノーのダニエル・リカルドを抑えたハースのケビン・マグヌッセン。8番手にはアルファロメオのキミ・ライコネンが、そして10番手にはマクラーレンのカルロス・サインツが滑り込んだ。
ブラジルグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間11月16日(土)24時から、公式予選は同27時からインテルラゴス・サーキットで開催される。
2019年F1第20戦ブラジルGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:09.217 | 30 | |
2 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:09.238 | +0.021 | 35 |
3 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:09.351 | +0.134 | 33 |
4 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:09.373 | +0.156 | 37 |
5 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:09.440 | +0.223 | 39 |
6 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:10.143 | +0.926 | 38 |
7 | 3 | リカルド | ルノー | 1:10.194 | +0.977 | 32 |
8 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:10.210 | +0.993 | 39 |
9 | 23 | アルボン | レッドブル | 1:10.275 | +1.058 | 31 |
10 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:10.310 | +1.093 | 38 |
11 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:10.325 | +1.108 | 31 |
12 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 1:10.352 | +1.135 | 26 |
13 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:10.419 | +1.202 | 36 |
14 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:10.424 | +1.207 | 34 |
15 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:10.443 | +1.226 | 31 |
16 | 8 | グロージャン | ハース | 1:10.504 | +1.287 | 38 |
17 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:10.568 | +1.351 | 33 |
18 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:10.700 | +1.483 | 41 |
19 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:11.818 | +2.601 | 36 |
20 | 88 | クビサ | ウィリアムズ | 2 |
コンディション
天気 | 曇り |
---|---|
気温 | 19.7℃ |
路面温度 | 24.5℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1ブラジルGP |
---|---|
セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | インテルラゴス・サーキット |
---|---|
設立 | 1936年 |
全長 | 4309m |
コーナー数 | 15 |
周回方向 | 反時計回り |