表彰台に上がったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー、2019年F1ブラジルGP決勝レースにてcopyright Getty Images / Red Bull Content Pool

フェルスタッペン優勝、ホンダが28年ぶりの1-2!跳馬は同士討ち / F1ブラジルGP《決勝》結果とダイジェスト

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2019シーズンF1世界選手権 第20戦ブラジルGP決勝レースがサンパウロ現地11月17日に行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがキャリア初のポール・トゥ・ウインを飾り、今季3勝目、通算8勝目を挙げた。ホンダがF1ブラジルGPで勝利を挙げたのは、アイルトン・セナ以来28年ぶり。

2位はトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー。成績不振から、シーズン後半ベルギーGPより古巣トロロッソへの出戻りを命じられたフランス人ドライバーが、念願のポディウムを獲得した。「僕にとっての初めての表彰台だ。間違いなく、絶対に忘れることはない。トロロッソが素晴らしいマシンを用意してくれた。本当にうれしいし、アメージングな一日になった!」

2位表彰台を獲得して壇上で歓喜するトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー、2019年F1ブラジルGP決勝レースにて
© Getty Images / Red Bull Content Pool、壇上で歓喜するトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー

ホンダエンジン搭載車両が1-2フィニッシュを飾ったのは1991年の日本GP以来初。奇しくもレースが行われた11月17日は、ホンダの創業者である故本田宗一郎氏の誕生日であり、ホンダは世界選手権参戦60周年の節目の年に、新たな歴史の1ページを加えた。パルクフェルメは歓喜に包まれた。

この日のフェルスタッペンは敵なしの強さを発揮。レースを終えると「いつ如何なる状況でもメルセデスを抜けるだけの十分な速さがあった」と語り、クルマのパフォーマンスを高く評価。次戦以降、そして来シーズンに向けて、大きな手応えを掴んだ様子をみせた。

チームメンバーと優勝を喜び合うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1ブラジルGP決勝レースにて
© Getty Images / Red Bull Content Pool

3位はメルセデスのルイス・ハミルトン。ガスリーまでは1000分の62秒という劇的な僅差だった。ハミルトンは表彰台セレモニーに参加したものの、スチュワードがレース後、最終盤のアレックス・アルボン(レッドブル)との接触の件を審議。5秒ペナルティの裁定が下ったため7位に降格となり、代わって、最後尾から4位フィニッシュしたマクラーレンのカルロス・サインツが3位に繰り上がり、自身初の表彰台を獲得した。

なお、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグもレース後に5秒ペナルティを科され15位に後退。スチュワードは、セーフティーカー中に他車をオーバーテイクしたため、と説明した。

アルボンは残り数周まで2位を走行していたが、インフィールドセクションでハミルトンに横腹を突かれ最後尾に転落。非常に悔しい15位に終わった。もう一台のホンダエンジン勢、トロロッソのダニール・クビアトは10位。ホンダ3台が入賞を果たした。トロロッソはコンストラクターで大量得点を得て、レーシングポイントを交わし6位に浮上。5位のルノーに6点差に迫った。

フェラーリ勢は同士討ちによってダブルリタイヤに終わった。レース終盤に差し掛かったところで、シャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルがストレートで横並びとなり接触した。両者ともに無線で相手を非難しており、今後に遺恨を残し兼ねない状況だ。

前戦アメリカGPから2週間後に行われた第20戦の舞台は、昔ながらのタイトなレイアウトを持つ伝統のインテルラゴス・サーキット。決勝は、日本時間17日(日)26時10分にブラックアウトを迎え、1周4,309mのコースを71周する事で争われた。

この日の現地サンパウロは好天に恵まれ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温21℃、路面49.1℃、湿度60.9%のドライコンディションで開始された。

公式タイヤサプライヤーの伊ピレリは、最も硬いレンジのC1からC3までのコンパウンドを投入。ルノーとウィリアムズの各2台、そしてクビアトとルクレールの全6台がミディアムタイヤを履いてレースをスタートした。レースでは複数回のピットストップ戦略が主流となった。1ストップは4位フィニッシュしたサインツのみであった。

レース展開と概要

ルイス・ハミルトンと激しいバトルを繰り広げるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1ブラジルGP決勝レースにて
© Getty Images / Red Bull Content Pool

オープニングラップでは、3番グリッドのハミルトンが、ターン1を前に2番手ベッテルをオーバーテイク。10グリッド降格で14番手からスタートしたルクレールは、一気に3ポジションアップの11番手にまで順位を取り戻した。

フェルスタッペンは文句なしの完璧なスタートを切り、見事ホールショットを奪取。その後は立て続けにファステストラップを連発して、DRSが使用可能となる前に、2番手ハミルトンに対して2秒以上の大量リードを築いた。

8周目にはダニエル・リカルド(ルノー)とケビン・マグヌッセン(ハース)がターン4へのアプローチの際に接触し、リカルドがフロントウィングを破損して緊急ピットイン。ソフトタイヤへと履き替え最後尾でコースに復帰した。一件は審議の対象となり、レーススチュワードはリカルドに対して5秒ペナルティを科す裁定を下した。リカルドは最終的に7位でフィニッシュした。

上位勢の中で最も早くピットストップに動いたのは、2番手を走行していたハミルトン。21周目にソフトタイヤへと履き替えて6番手でコースに復帰した。アンダーカットを防ぐべく、その翌周にラップリーダーのフェルスタッペンがピットへと動いたが、ピットレーン上でロバート・クビサ(ウィリアムズ)と鉢合わせになってしまいタイムロス。2番手に後退した。

だが、この日のフェルスタッペンは研ぎ澄まされた集中力を発揮。見事なドライビングで、僅か一周足らずでハミルトンをオーバーテイクし、自らの手であっという間にポジションを取り戻した。ピットでの一件についてはアンセーフリリースの裁定が下り、クビサに5秒ペナルティが科された。

早々にピットに入ったハミルトンは、2ストップ戦略以上が確定。再びビット戦略でフェルスタッペンを交わすべく、44周目にミディアムタイヤに交換し、アウトラップで猛プッシュしたものの、レッドブル陣営がまたも即座に反応。1.9秒という驚異的な交換作業で以て、フェルスタッペンをハミルトンより前の位置でコースに送り返した。

52周目、ルクレールと4番手争いを繰り広げていたバルテリ・ボッタスが、車体後方から白煙を吐き、バックストレート上でマシンストップ。セーフティーカーが導入された。レース序盤からオイル消費に異常があり、最終的に油圧が失われた事が引き金となった。このタイミングでフェルスタッペンはミディアムからソフトへと交換。一時的に2番手に後退し、ハミルトンがトップへと躍り出た。

レースは残り12周でリスタート。ソフトタイヤの優位性を活かし、フェルスタッペンは難なくハミルトンをオーバーテイク。アルボンもまた、ベッテルを交わして表彰台圏内の3位にポジションを上げた。

66周目、4番手争いを繰り広げていたフェラーリの2台がバックストレートで同士討ち。ルクレールがホームストレート上でベッテルを交わすと、これに続くバックストレートでベッテルが反撃。サイドバイサイドとなった際に、ルクレールの右フロントとベッテルの左リアが接触した。一件はお咎めなしの裁定が下された。

2度目のセーフティーカーが導入され、2番手を走行していたハミルトンがこのタイミングでタイヤ交換のためにピットイン。4番手に後退したことで、ホンダエンジン3台がトップ3を走行する展開となった。

コース上のデブリ回収を終えて、レースは残り2周でリスタート。ハミルトンは一気にガスリーを抜き去り表彰台圏内にカムバックすると、インフィールドでアルボンに仕掛け接触。アルボンは最後尾にまで転落した。

これによってガスリーが2番手に浮上。フロントウイングの翼端板が破損していたとは言え、トップチームのハミルトン相手にポジションを死守して2位表彰台を手にした。

順位とタイム

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 71 1:33:14.678 25
2 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 71 +6.077s 18
3 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 71 +8.896s 15
4 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 71 +9.452s 12
5 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 71 +10.201s 10
6 3 ダニエル・リカルド ルノー 71 +10.541s 8
7 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 71 +11.139s 6
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 71 +11.204s 4
9 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 71 +11.529s 2
10 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 71 +11.931s 1
11 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 71 +12.732s 0
12 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 71 +13.599s 0
13 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 71 +14.247s 0
14 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 71 +14.927s 0
15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 71 +18.059s 0
16 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 70 +1 lap 0
17 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 65 DNF 0
18 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 65 DNF 0
19 18 ランス・ストロール レーシングポイント 65 DNF 0
NC 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 51 DNF 0

コンディション

天気
晴れ
気温
21℃
路面温度
49.1℃
周回数
71

レース概要

グランプリ名
F1ブラジルGP
レース種別
決勝
レース開始日時

サーキット

名称
インテルラゴス・サーキット
設立
1936年
全長
4309m
コーナー数
15
周回方向
反時計回り

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