レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとメルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス、2021年5月8日F1スペインGP予選後のパルクフェルメにてCourtesy Of Daimler AG

F1スペインGP:何故レッドブル・ホンダとメルセデスは決勝のミディアムスタートを嫌ったのか?

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特にメルセデスがそうだが、ポール争いを繰り広げるトップチームであれば難なくミディアムタイヤで予選Q2を突破出来たはずだが、5月8日の第4戦スペインGPでは全車がソフトでQ2ファステストを刻んだ。

メルセデスのトラックサイド・エンジニアリング部門を率いるアンドリュー・ショブリンが「ハードタイヤは使えない」と指摘する通り、白色のラインで縁取られたC3コンパウンドが論外である事は確かだが、例えばハミルトンのFP3最速ラップはミディアムで記録されたもので、戦略的観点からこれをスタートタイヤとする選択肢もあったはずだ。

ミディアムでのQ2突破は不可能だと踏んだのだろうか?いやそうではない。

予選後会見でこの点についてマックス・フェルスタッペンは「楽勝で通過できたと思うけど、そうする必要がなかったんだ」と語り、予選3番手のバルテリ・ボッタスは「ここではトラックポジションが非常に重要って事で、それが一番のポイントだ」と指摘。些細な程度であれ、スタート直後にハンデを抱えたくなかったのだと説明した。

更にポールポジションのルイス・ハミルトンは次のように補足した。

「ターン1までの距離は600mだから、タイヤの違い(が生み出すソフトの優位性は距離に換算すると)は6mになる。だから(スタートでミディアムタイヤを履く)アドバンテージがないんだ」

「例えミディアムを履いてポジションを確保しても、後続車がソフトを履けばトウを取られてしまい劣勢に追い込まれチャンスを逃すだけだしね。一般的にはそういう理由だよ」

F1スペインGP 最速ピット戦略

なおハミルトンはQ2で、新品ではなく中古のスクラブタイヤで自己ベストを刻んだ。つまり履歴としては周りよりも古いタイヤでグリッドに付く事になる。これはどういう理由による選択だったのだろうか?

ハミルトンは「とくにこれと言ったロジックはないんだ」と述べ、次のように説明した。

「ニュータイヤで1回目の走行を行い、その後、1周だけスクラブしたセカンドタイヤで走行したところ、セカンドタイヤのほうが速かったから、そのままラップを終えたんだ」

決勝ではミディアムとソフトを使った2ストップ戦略が一つの選択肢となるが、新品のハードを保持しているマシンは1ストップを狙ってくるかもしれない。

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