シーズン10戦目となる2025年F1世界選手権カナダGPが、現地時間6月13日（金）に開幕した。フリー走行1回目（FP1）は赤旗中断を挟む波乱の展開となったが、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）がウイリアムズ勢を抑えて最速タイムを記録。チームメイトの角田裕毅は0.734秒遅れの11番手でセッションを終えた。

開始から15分、シャルル・ルクレール（フェラーリ）がターン3への進入でタイヤをロックさせ、芝生に飛び出した末にイン側のバリアへ激突。マシンの左側前後を損傷し、ターン4で停止した。このアクシデントにより、セッションは約8分間にわたって赤旗中断となった。

ルクレールは無線を通して「ごめん、僕のミスだ。そのまま真っすぐに行ってエスケープに逃れるべきだった。大丈夫だと思ったんだけど、壁に当たっちゃった」とチームに謝罪した。

フェルスタッペンは、昨年の予選で自身とポールシッターのジョージ・ラッセル（メルセデス）が記録したタイムから約1.2秒遅れとなる1分13秒193を記録し、トップに立った。2番手にはアレックス・アルボン、3番手にはカルロス・サインツが続き、ウィリアムズ勢がともにトップから0.1秒以内という僅差で上位に食い込む形となった。

ラッセルは4番手を記録し、ルクレールに代わってフェラーリのプログラムを一手に引き受けることとなったルイス・ハミルトンが5番手に続いた。レーシング・ブルズはこの日も快調で、アイザック・ハジャーが6番手、リアム・ローソンが9番手を記録した。

レーシング・ブルズ勢の間には、ランド・ノリス（マクラーレン）が割って入った。ノリスは新型フロントサスペンションをテスト。チームメイトで選手権リーダーのオスカー・ピアストリは14番手でセッションを終えた。

ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは普段使用されていない公道コースであり、週末初日の路面は非常に滑りやすい傾向にある。ルクレールの他にも、ノリス、ラッセル、ハミルトンらがスピンやコースオフを喫するなど、多くのドライバーが難しいコンディションに手を焼いた。

ピレリは今回、ハードにC4、ミディアムにC5、ソフトにC6という最も柔らかいレンジのコンパウンドを持ち込んでいる。FP1では大多数がソフトタイヤのみを投入。ミディアムタイヤを試したのはザウバーとレーシング・ブルズの2チームに限られた。

FP2は日本時間6月13日(金)30時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第10戦カナダGPフリー走行1（FP1）リザルト

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