ヘルメットを被るレッドブル・ホンダのアレックス・アルボン、2020年F1イギリスGPにて
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Q2敗退のアルボン、走行ロスと悪名高きシルバーストンの風「言い訳にしたくない」

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第4戦F1イギリスGP公式予選に臨んだレッドブル・ホンダのアレックス・アルボンは、チームメイトが3番グリッドを手にした一方でQ2敗退を喫し、マックス・フェルスタッペンから1.22秒落ちの12番手という結果に終わった。これは姉妹チームのピエール・ガスリー(11番手)にも劣る結果だった。

初日金曜のFP2でアルボンは、ランス・ストロール(レーシングポイント)に次ぐ2番手タイムをマークしたものの、ストウコーナー(ターン15)でクラッシュを喫しセッションの大部分を失った。更に土曜のFP3では異常が確認されたES(バッテリー)交換のために、またも走行時間を大幅にロスした。

Pos Driver Team Q1 Q2 Q3
3 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:26.115 1:26.144 1:25.325
11 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:26.343 1:26.501
12 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:26.565 1:26.545
13 ニコ・ヒュルケンベルグ レーシングポイント 1:26.327 1:26.566

勢いが崩れ、悪い流れのままにグリッド争いに臨んだアルボンは、決勝での優位な展開を見越してQ2の1セット目にミディアムタイヤを履いたが十分なラップタイムを残せず、2回目のランで安牌を切ってソフトへとチェンジ。だが、ミスが重なり12番手でノックアウトを喫した。

「シルバーストンの風は悪名高いことで有名だけど、それを言い訳にしたくはない。確かにトリッキーだったけどね。予選に先立っては走行時間を失ってしまったし、それが有益でなかった事は明らかだった」

「金曜日はかなり上手くいっていたんだ。クラッシュはあったけどペースはとても良かったから、前向きな気持で今日に臨んだんだけど、マシンバランスの変化に苦しみ、クルマから最大限のパフォーマンスを引き出す事に苦労してしまった」

昨年の予選でフェルスタッペンが記録したファステストは1分25秒276だが、今年は1分25秒325に留まった。クリスチャン・ホーナー代表が説明するようにRB16には空力学的な問題が生じており、ミルトンキーンズのチームはオーストリアでの開幕戦以降、アップグレードによって問題の理解と解決に努めてきた。

チームはシルバーストンでの2連戦に際しても大量のパーツを持ち込んでおり、アルボンは「マシンは良くなってきているのは間違いない」と認めるものの、それを予選結果で示す事は出来なかった。シルバーストンでのRB16のレースペースは有望であり、24歳のタイ人ドライバーは決勝での巻き返しに挑む。

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