予選を終えて腕を組みながらパルクフェルメを見つめるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年F1イギリスGP予選後
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フェルスタッペン、1秒差も潰えぬ闘志「3番グリッドは戦うチャンスを与えてくれる」

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、8月1日(土)に行われた2020年F1イギリスGP公式予選でポール・ポジションのルイス・ハミルトンから1秒以上引き離され、最前列争いの蚊帳の外に置かれたが、3番グリッドは日曜のレースでシルバーアローに挑むためのチャンスを与えてくれるはずだと信じている。

シルバーストンでの3番グリットは、レッドブルにとって2016年以来の予選最高成績となったが、その一方でメルセデスとのギャップは1.022秒と甚大だった。無論フェルスタッペンは、このパフォーマンス差に満足していないものの、ガックリと肩を落としているわけでもない。

「もちろん、このギャップはすごく大きいけど、特に驚いてはいない。彼らは過去3戦において非常に支配的な力を誇っていたからね」とフェルスタッペンは語る。

「とは言え、全体として予選は上出来だったと思う。このところは3番手ばかりだし、これ以上の結果は難しかったと思う。確かに最終コーナーで少しタイムをロスしたけど、Q3の最終アタックもかなり良かったと思うしね」

「本当に大きなギャップだけど、僕らはできる限りのことをやるだけだし、その結果が3番グリッドだった。7番グリッドよりマシだし、後はレースで勝負をつけよう」

Pos Driver Team Q1 Q2 Q3
1 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:25.900 1:25.347 1:24.303
2 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:25.801 1:25.015 1:24.616
3 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:26.115 1:26.144 1:25.325
4 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:26.550 1:26.203 1:25.427

この日のシルバーストンは、メルセデスが一度も最速タイムを刻めなかった初日と比べて10度近くも気温が下がった。仮に予選も同じように暑いコンディションであったとしたら、フェルスタッペンはメルセデスを勝負の土俵に引きずり落とせただろうか?彼の答えは「No」だ。

「暖かい天候がそれほど大きな違いを生むとは思わない。今日の気温が35度だったとしても僕は3番手止まりだっただろうね。多分少しは助けになったと思うけど、それほど大きなものではなかったと思う」

予選では文字通り完敗したフェルスタッペンだが、52周という長丁場の決勝レースでメルセデス勢と戦う事はできるのだろうか? 金曜のロングランにおいて、RB16はW11に対して1周あたり0.1秒落ちの好ペースを刻んでいた。

「通常であればそうは思わないけど、僕らとしてはこの場所からクリーンにスタート切りたいと思っている」とフェルスタッペンは続ける。

「僕としては全力を尽くすつもりだし、もし彼らに追いついて行けるのであれば、より多くのポイントを取るために仕掛けるつもりだ」

「3番グリッドからのスタートは戦うチャンスを与えてくれる。後続の連中についてはあまり気にしていない。僕としては自分自身のレースに集中して、メルセデスの2台にプレッシャーをかけ続けられるよう頑張るだけだ」

昨年のレースでセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がフェルスタッペンに追突した事が記録に新しいが、イギリスGPの過去5年間におけるセーフティーカー出動率は100%であり、レース中に必ず一度は不測の事態が発生している。完璧とも思えるメルセデスのリズムを崩すためには”不確実性”が必要だが、シルバーストンにはその素地がある。


2020年 F1イギリスグランプリ決勝レースは、日本時間8月2日(日)22時10分にスタート。1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。

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