
角田裕毅、入賞迫るも復帰戦11位…ノリスが6台DNFの波乱制す、アロンソ9位 / F1オランダGP 2026《決勝》結果と詳報
地元の英雄マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1周目に大クラッシュを喫し、ザントフォールト・サーキットでの最後のレースに詰めかけた10万人近いの観客が沈黙するなか、ランド・ノリス(マクラーレン)が8月23日(日)に行われた2026年F1第12戦オランダGP決勝を制し、ポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。
アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が2位、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位に入り、メルセデスはダブル表彰台を獲得した。
角田裕毅(レーシング・ブルズ)は12番グリッドから一時ポイント圏内まで順位を上げたものの、終盤にピエール・ガスリー(アルピーヌ)に抜かれて11位。入賞圏内に4.682秒及ばず、復帰戦でのポイント獲得とはならなかった。
ホンダのアップグレード版パワーユニット(PU)を投入したアストンマーティンは、フェルナンド・アロンソがガスリーの猛追を退けて9位でフィニッシュ。今季2回目のポイント獲得を果たした。
決勝前には雨が降り、路面の一部が濡れた状態でスタートを迎えた。戦略が入り乱れ、セーフティーカー(SC)と2度のバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入される大波乱の展開となり、計6台がチェッカーフラッグを受けることなくレースを終えた。
フェルスタッペン母国最終戦、1周目で散る
フェルスタッペンにとって最後の母国レースはオープニングラップで終わった。7番グリッドからスタートしたものの、高速の最終コーナー、ルイエンダイク・コーナーでマシンのコントロールを失ってウォールに激突した。
フェルスタッペンに深刻なけがはなく、無線では「終わった…ごめん」と短くチームに謝罪した。事故処理のため早くも赤旗が振られ、中断時間は28分以上に及んだ。
このクラッシュの後方では、ガブリエル・ボルトレート(アウディ)も同じく最終コーナーでスピンしたが、ウォールとの接触は避けた。
その背後を走行していた僚友ニコ・ヒュルケンベルグは、際どいところで姉妹車とのクラッシュを回避。無線で「ガビとのあれは本当に危なかった。もう少しで横から突っ込むところだった」と振り返った。
Max Verstappen crashes out at Zandvoort 🎥
Here's what happened 👇#F1 #DutchGP pic.twitter.com/cu1R80ISZv
— Formula 1 (@F1) August 23, 2026
リスタートに向けたフォーメーションラップでは、オリバー・ベアマン(ハース)が「全部壊れた。電源が落ちた」と訴え、ターン10とターン11の間でストップ。追加のフォーメーションラップが行われた。
角田裕毅、一時9番手も11位…入賞届かず
12番グリッドからソフトタイヤでスタートした角田は、オープニングラップで1つ順位を上げ、赤旗中断時点では11番手につけた。再スタート後にはヒュルケンベルグに先行を許したものの、黄旗不遵守で僚友アーヴィッド・リンブラッドにドライブスルー・ペナルティが科され、11番手を維持した。
さらにフランコ・コラピント(アルピーヌ)にも同じ黄旗不遵守でドライブスルーが科され、角田は9周目に10番手へ浮上。コラピントは終盤にも黄旗不遵守を問われ、10秒ペナルティを受けて最終14位に終わった。
角田はハードに交換し、いったん後方に下がった。レース中盤に向けてはガスリーと白熱したバトルを展開。抜きどころではないタイトなターン7で見事な動きを見せ、29周目にオーバーテイクした。続いてカルロス・サインツ(ウィリアムズ)を攻略するとポイント圏内に浮上し、一時は9番手を走行した。
Ladies and gentleman… Yuki Tsunoda 🍿#F1 #DutchGP pic.twitter.com/KwveWLoYs4
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その後、46周目に2度目のピットストップを実施。ソフトに履き替えてコースに復帰すると、終盤に向けて後方のガスリーと再びポジション争いを繰り広げた。
長らく順位を維持したが、55周目にエステバン・オコン(ハース)がコース上で停止したことでVSCが導入され、その解除時にガスリーにオーバーテイクを許して11番手に後退。そのままチェッカーを受けた。
一方、同じ代役参戦となったリアム・ローソン(レッドブル・レーシング)は7位でフィニッシュし、レッドブル・レーシングで初のポイント獲得を果たした。8位にはヒュルケンベルグが続いた。
ノリス、54周目の鮮烈逆転劇で今季2勝目
路面の一部が濡れた状態で迎えたスタートでは、全車がスリックタイヤを選択した。キャデラック勢はハード、大半のドライバーはソフト、トップ4を含むその他のマシンはミディアムを履いた。
ポール・トゥ・ウインとはいえ、ノリスの優勝への道のりは決して平坦ではなかった。フェルスタッペンのクラッシュを経てレースが再開されると、アントネッリに追い抜きを許し、早々に首位の座を失った。
チャンスが訪れたのは54周目だった。ロングスティントを敢行して首位に立ったルイス・ハミルトン(フェラーリ)に対し、ピットストップにより後退していたアントネッリが仕掛けたところで、逆に背後のノリスがアントネッリを攻略した。ノリスはそのままハミルトンも抜き、首位を奪還。続いてアントネッリもハミルトンをかわした。
Norris muscles his way past Antonelli 🎥
Brilliant from Lando 🤩#F1 #DutchGP pic.twitter.com/LeSLCr1hpJ
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直後にはオコンの停止に伴うVSCが導入された。アントネッリはタイヤ交換によって一度ラッセルの後方に下がったものの、メルセデスのチームオーダーを経て残り6周で2番手に復帰した。
さらに残り3周には、ウィリアムズ勢同士の接触で飛散したデブリを回収するため、この日2度目のVSCが導入された。ノリスは一連の混乱を切り抜け、最後まで首位を守って今季2勝目を手にした。
Meanwhile further down the field…
The two Williams have a moment 😤#F1 #DutchGP | LAP 70/72 pic.twitter.com/GsXnUfxYMp
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ノリスとは対照的に、チームメイトのオスカー・ピアストリは厳しいレースを強いられた。
最初のリスタートでラッセルを抜いて表彰台圏内の3番手に浮上したものの、そのラッセルのアンダーカット対策として動いた18周目のピットストップでタイヤ交換に時間を要し、ポジションを奪われた。
さらにその後は、34周目にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、35周目にはハミルトンにも抜かれて6番手まで後退。スタート位置から2つ順位を落とす6位に終わった。
フェラーリ戦略混乱、ハミルトン怒りの皮肉
フェラーリ勢は中盤以降、メルセデス勢を追う形で表彰台を視野に入れたが、終盤に向けては戦略判断をめぐってコックピットとピットウォールの間に不穏な空気が流れた。
ルクレールの背後を走行していたハミルトンは、「僕の方がシャルルより速い。タイヤもいい」と順位交代を要求。その後、ルクレールはチームからピットインを指示されるも、すぐには応じず、後方で待たされるハミルトンは「ただ時間を失ってるだけだ」といら立ちを隠さなかった。
ルクレールがようやくピットに入ると、ハミルトンは「時間を無駄にする素晴らしいやり方だね。お見事だよ」と皮肉を交えて無線で応じた。
その後、ハミルトンはスティントを長く延ばし、終盤に向けて首位を走行したが、54周目にノリス、続いてアントネッリに抜かれ、最終的には4位でフィニッシュした。ルクレールは5位に続いた。
アロンソ執念1ストップ、18番手から9位
アストンマーティン・ホンダは、18番手からスタートしたアロンソが序盤から順位を上げ、早い段階で15番手まで浮上。ソフトタイヤの第1スティントを長く取り、一時は8番手まで順位を上げた。
ピットストップ後も中団の争いに踏みとどまり、39周目にはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)を抜いて11番手に。その後、前方のマシンがピットに入ったことで9番手に浮上した。
最終盤にはガスリーから激しい追い上げを受けたものの、アロンソはポジションを守り切り、今季2度目となるポイントを獲得した。全車で唯一となる事実上の1ストップが功を奏した。
一方、チームメイトのランス・ストロールは大きく前進できないままレースを進め、48周目にリタイヤした。
2026年F1第12戦 オランダGP 決勝リザルト
| Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | ノリス | マクラーレン | 72 | 2:4:44.859 | 25 |
| 2 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 72 | +11.536s | 18 |
| 3 | 63 | ラッセル | メルセデス | 72 | +15.906s | 15 |
| 4 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 72 | +16.755s | 12 |
| 5 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 72 | +17.258s | 10 |
| 6 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 72 | +32.332s | 8 |
| 7 | 30 | ローソン | レッドブル | 72 | +79.915s | 6 |
| 8 | 27 | ヒュルケンベルグ | アウディ | 71 | +1 lap | 4 |
| 9 | 14 | アロンソ | アストンマーティン | 71 | +1 lap | 2 |
| 10 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 71 | +1 lap | 1 |
| 11 | 22 | 角田裕毅 | レーシングブルズ | 71 | +1 lap | 0 |
| 12 | 41 | リンブラッド | レーシングブルズ | 71 | +1 lap | 0 |
| 13 | 5 | ボルトレート | アウディ | 71 | +1 lap | 0 |
| 14 | 43 | コラピント | アルピーヌ | 70 | +2 laps | 0 |
| 15 | 11 | ペレス | キャデラック | 70 | +2 laps | 0 |
| 16 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 70 | +2 laps | 0 |
| 17 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 66 | DNF | 0 |
| NC | 77 | ボッタス | キャデラック | 61 | DNF | 0 |
| NC | 31 | オコン | ハース | 52 | DNF | 0 |
| NC | 18 | ストロール | アストンマーティン | 45 | DNF | 0 |
| NC | 87 | ベアマン | ハース | 2 | DNF | 0 |
| NC | 3 | フェルスタッペン | レッドブル | 0 | DNF | 0 |
コンディション
| 天気 | 晴れ |
|---|---|
| 気温 | 32℃ |
| 路面温度 | 19℃ |
セッション概要
| グランプリ名 | F1オランダGP |
|---|---|
| レース種別 | 決勝 |
| レース開始日時 |
サーキット
| 名称 | ザントフォールト・サーキット |
|---|---|
| 設立 | 1948年 |
| 全長 | 4259m |
| コーナー数 | 14 |
| 周回方向 | 時計回り |