
アロンソの「SQ3に進めるラップかも」はなぜ裏切られた? シンガポールGPで露呈した弱点と、ホンダが見つけた改善の余地
「すごくいいラップだったと思っていた。Q3に進めるくらいのラップかも、ってね。だから、これほど離されて15番手に終わってしまい、少しガッカリしている」
フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)は大きなため息をつきながら、2026年F1第17戦シンガポールGP初日のスプリント予選をこう振り返った。
マリーナベイ市街地コースはカレンダーの中で、パワーユニット(PU)の性能がラップタイムに与える影響が低い部類に入るが、アロンソが期待したSQ3進出ラインまでは0.579秒と遠かった。一方でランス・ストロールは18番手でSQ1敗退に終わった。
「作動領域からさほど外れてはいない」
市街地コースゆえに初日の路面はダスティーだったが、アロンソは路面の状態を大きな問題とは捉えていなかった。
「ダストはそれほど問題じゃなかった。路面は最初からかなりグリップがあったし、クルマの感触は悪くなかった。ただ、少しアンダーステアがあった」と語った。
フリー走行1回目(FP1)からスプリント予選にかけてセットアップを変更したものの、コーナーでフロントが入らないこの症状を改善し切ることはできなかった。
それでもアロンソは、パルクフェルメが解除されるスプリント後にセットアップを大きく修正する必要はないと考えている。
「アンダーステアを除けば、クルマは適切な作動領域からさほど外れてはいないと思う」と説明。そのうえで、マリーナベイ市街地コースで足りていないマシンの要素を次のように説明した。
「問題はダウンフォース不足だ。ここではそれがかなり大きな不利になっているのかもしれない。あとは、ストレートで依然として不足しているパワーだね」
予選に向けアンダーステアとPU最適化へ
一方、ホンダ・レーシング(HRC)のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、「スプリント予選の最中にもドライバビリティ改善の余地が見つかりました」と振り返った。
「これは湿度と、この開催地特有の運用面に起因するものだと考えています。セパンでは良好な兆候を得ていましたが、シンガポールの湿度はさらに厳しいものです」
10月10日(土)に行われる予選に向けて、チームはまずアンダーステアの改善に取り組む。「その点は、明日のスプリントレース後にもう少し作業する必要がある」とアロンソは述べた。
PU側も改善を続ける。折原TGMは「明日はスプリント終了後にさらにデータを修正し、予選に向けて最適化を進めていきます」と付け加えた。
なお、ストロールをめぐってチームは、オーバーテイクモードの作動に関するレースコントロールのミスが影響したと考えており、今後の対応を検討していると報じられている。
2026年F1シンガポールGPのスプリント予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)がポールポジションを獲得。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。
スプリントは日本時間10月10日(土)18時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってマリーナベイ市街地コースで開催される。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。