
F1シンガポールGP:FIAの「人為的ミス」によりSQ1で出力差、最下位サインツが対応を批判
2026年F1第17戦シンガポールGPのスプリント予選で、国際自動車連盟(FIA)の操作ミスにより、SQ1終盤のアタックで一部のマシンがパワーユニット(PU)の最大出力を使用できていなかったことが判明した。
赤旗中断後、追加で0.5MJのエネルギーが使用可能となるオーバーテイクモードを有効にし忘れたことに加え、その後、27秒間だけ有効化して再び解除したため、走行タイミングによって各車に出力面での差が生じた。
FIAはセッション後、「レースコントロールで人為的なミスが発生」していたと説明し、これにより「一部のマシンのパフォーマンスが影響を被った」と認めた。
赤旗後に設定漏れ、アタック中に出力不足
10月9日(金)に行われたSQ1は、セルジオ・ペレス(キャデラック)がフロントウイングを破損したことで赤旗中断となった。残り約6分で再開され、ドライバーには2回のアタックを行うだけの時間的余裕があったが、当然ながら各チームの走行計画が同じであるはずもなく、1回のアタックに限れられるドライバーもあった。
赤旗中断中には、通常よりも多くのエネルギーを使用して最大出力を得るオーバーテイクモードが無効化された。レースコントロールは人的ミスによりセッション再開時にこの設定を戻さず、問題に気付いてから27秒間だけ有効にした。
この短い時間帯にアタックを行い、ストレートで追加の出力を利用したドライバーもいれば、コース上での位置や走行計画が合わず、恩恵を受けなかったドライバーもいた。
関係筋によると、その影響を受けたのはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、そしてアストンマーティンの2人だったという。
サインツがFIA批判「前回と対応が違う」
スプリント予選最下位に終わったサインツは、ブレーキの問題にも足を引っ張られたと認めつつ、出力条件の違いが結果に大きく影響したと主張した。
「半分のマシンは、ほかの半分より0.5秒速いエンジン設定でラップを走っていた」とサインツは語った。
「今回もマシンに別のソフトウェアの問題が起きて、僕らは不利な立場に立たされた。どういうわけかFIAは、マレーシアの時と同じように、競技上の公平性を確保しようとはせず、半分のマシンが残りの半分より高い出力で走る状況を認めた」
さらに、「誰がQ1で敗退するか、誰が1周目で脱落するかによって、このスポーツが違う対応を取り続ける理由が、僕にはよく分からない」と疑問を呈した。
1週間前にマレーシアで開催されたバーレーンGPでは、ソフトウェアの不具合により決勝のスタート手順が中断された。
SQ1では別件として、計時システムが一部のラップタイムを反映しないトラブルも発生した。これによりSQ2の開始は一時遅れた。