アロンソ、車体進化に太鼓判もホンダ新PUには注文「スペック2で失われたかも」―“完璧”1ストップで18番手から9位入賞

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予選18番手から今シーズン2度目のポイントを持ち帰ったフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)が、2026年F1第12戦オランダGPで投入された車体およびパワーユニット(PU)のアップグレードについて、それぞれ異なる評価を下した。

車体側については、マシンの扱いやすさが向上し、メカニカルグリップが増えたことでタイヤへの負荷が低減したとして、あらゆる改良パーツがパフォーマンス向上に寄与していると指摘した。

一方、ホンダが投入したスペック2については、最大の弱点とされているパワー不足が改善されたかどうかについては判断を保留しつつ、ドライバビリティは低下したとして、改善の必要性を強調した。

決勝前に笑顔を見せるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年8月23日(日) F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

決勝前に笑顔を見せるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年8月23日(日) F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)

18番手からの大逆転、「完璧」な1ストップ

アロンソは18番グリッドから9位まで追い上げ、今季2度目のポイントを獲得した。全車で唯一となる事実上の1ストップが成立した背景には、適切な戦略判断と、本人が強調したタイヤのデグラデーションの低さがあった。

ソフトタイヤでスタートしたアロンソは序盤に15番手まで順位を上げると、第1スティントを長く引っ張り、一時は8番手を走行。ピットストップ後も中団から脱落せず、39周目にはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)を抜いて11番手に浮上した。

前方のマシンがピットに向かったことでポイント圏内に入ると、最終盤にはピエール・ガスリー(アルピーヌ)の追撃を受けたが、それでもポジションを守って2ポイントを持ち帰った。

レースを通しては2度にわたってバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入され、アロンソはピットウォールと追加のピットストップの是非について議論。最終的にステイアウトする決断を下し、事実上の1ストップを完遂した。

「本当に満足している。チームにとっても嬉しい結果だ」とアロンソは振り返った。

「今日は、チームがすべての判断を完璧に決めてくれたと思う。戦略も正しかったし、スタートタイヤの選択も正しかった」

「終盤にVSCが何度か出たから、ピットに入るかどうか話し合った。最終的には入らないと決めた。チームが今日下した判断はすべて正しかったと思う」

「そうした判断が功を奏して、ポイントを取れたんだと思う。それに今日はマシンのパフォーマンスも良くて、タイヤのデグラデーションもかなり少なかった」

「チームとして本当に嬉しく思うし、この勢いを次の数戦にもつなげていければと思う。みんなにおめでとうと言いたい」

車体進化を絶賛も、ホンダ新PUに改善要求

レース後、車体とPU双方のアップグレードの効果について問われたアロンソは、まず車体側についての評価を明かした。2台のAMR26には、新しいフロントウイングと翼端板、フロアフェンス、ディフューザーが搭載された。

「シャシーについては間違いなく前進した。今回も新しいパーツをいくつか持ち込んだけど、レース中のマシンは本当にドライブしやすかったし、タイヤにもかなり優しかった。それは間違いなくプラスだと思う」

「つまり、シャシー側に持ち込んでいるものは、すべて実際のコース上でパフォーマンス向上につながっているということだ」

決勝のグリッドでコースを見つめるエイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・ホンダF1チーム代表兼マネージング・テクニカル・パートナー)、2026年8月23日(日) F1オランダGPCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

決勝のグリッドでコースを見つめるエイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・ホンダF1チーム代表兼マネージング・テクニカル・パートナー)、2026年8月23日(日) F1オランダGP

チーム代表兼マネージング・テクニカル・パートナーを務めるエイドリアン・ニューウェイも「今日獲得したポイントは、全員の努力に対する価値ある報酬だ。ここ数カ月、パフォーマンス向上のために懸命に取り組んできたシルバーストンのチーム全員に感謝したい」と述べた。

対照的に、PU側へのアロンソの評価は慎重だった。

「エンジンについては、以前のスペックと明確に比較できるものがないので、判断するのはもう少し難しいと思う。もちろん今回、ポイントを獲得できたから、もしかしたらパワーも上がっているのかもしれない。それなら歓迎だ」

「ただ、特にドライバビリティの面では、まだ改善が必要だ。それに、このスペック2になって失われたように見える一貫性も、もう少し取り戻す必要がある」

決勝前のパドックに立つ折原伸太郎(ホンダ・レーシング トラックサイドゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア)、2026年8月23日(日) F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

決勝前のパドックに立つ折原伸太郎(ホンダ・レーシング トラックサイドゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア)、2026年8月23日(日) F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)

ホンダ・レーシング(HRC)のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎も、スペック2が深刻な信頼性の問題なく機能したことを評価する一方、改善の余地があると認めた。

「ドライバビリティについてはまだ改善の余地があると認識しており、今後のレースに向けて、引き続き最重要課題として取り組んでいきます」

レース終盤にはガスリーとの差を保つため、ホンダ側もエネルギー・マネジメント戦略の最適化に取り組んだ。折原TGMはスペック2導入までに重ねた作業を踏まえ、2ポイントを獲得できたことを「良い結果」と前向きに受け止めつつ、「今後もさらなるパフォーマンス向上に向けて取り組んでいきます」と語った。


2026年F1第12戦オランダGPの決勝レースでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がポール・トゥ・ウインを達成。今季2勝目を上げた。レーシング・ブルズから代役参戦した角田裕毅は、入賞圏内に迫るも惜しくも11位と、ポイント獲得とはならなかった。

モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは、シーズン第13戦として9月4日のフリー走行1で幕を開ける。

F1オランダGP特集