ヨス・フェルスタッペンが決別宣言、病院沙汰の事故を経て連絡なきメルセデス代表トト・ウォルフに憤慨
マックス・フェルスタッペンの父ヨスは息子が51Gもの衝撃を受ける事になったシルバーストンでのクラッシュを経て、事故の当事者でありながらも盛大に勝利を祝ったルイス・ハミルトンと、一切連絡を寄こさなかったメルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフに憤慨している。
息子の容態についてヨス・フェルスタッペンはF1-insiderとのインタビュー(RTLも同様の内容を報告)の中で「酷い形でKOされたボクサーみたいにまだ全身に痛みがある」としながらも「今のところ大丈夫だ。骨折もなく病院での検査もすべて良好な結果が得られた」と説明した。
イギリスGPの1周目で息子がタイヤバリアへと追いやられた事故そのものについては、息子の方にコーナーの優先権があったとして、ハミルトンは「もっとスペースを残すべきだった」「接触を厭わなかった」との見方を示した。
また同時に「ライバルがまだ病院にいるにも関わらず、勝利をあんなに陶酔的に祝うものじゃない」と述べ、ハミルトンがレース後の勝利を盛大に祝った事を息子マックスと同じ様に批判した。
ハミルトンが地元の観客の前で勝利を祝っている最中、フェルスタッペンはヘリコプターで搬送された地元コベントリー病院で精密検査を受けていた。なおハミルトンがフェルスタッペンの病院搬送を知ったのは後の事と見られている。
CTスキャンとMRIスキャンの結果、幸いにも深刻な怪我や骨折もなく、フェルスタッペンは現地22時に退院した。そしてレース翌日の月曜の朝、父ヨスと共に自宅のあるモナコに帰国した。
49歳の元F1ドライバーが感情的になっている原因はハミルトンだけにあるわけではない。
ヨスはトト・ウォルフについて、引き抜きを画策し始めた数年前から頻繁に電話を掛けてきていたにも関わらず「昨日は連絡がなかった」と述べ、こうした態度はウォルフの「性格を表す」もので「今後はもはや連絡される筋合いはない」と憤慨した。
ハミルトンは次戦ハンガリーGPを前に、フェルスタッペンと話し合う用意があるとしているが、今のところ謝罪は必要ないとの考えを示すなど、緊張関係が緩和される見通しは立っていない。
レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはRTLとのインタビューの中で「関係はさらに緊張していくだろう」との見方を示している。
追記:本発言についてヨス本人はその後、SNSを通してF1-insiderと話をしていないと主張しましたが、発言の存在そのものについては肯定も否定もしてはおらず、その後”誤解があった”との事で、同メディアとインタビューがあったとの事実を認めました