カタロニア・サーキットのパドックを歩くヨス・フェルスタッペン、2021年5月5日F1スペインGPにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ウォルフ代表と決別宣言のヨス・フェルスタッペン「話をしていない」ツイートを削除

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メルセデスのトト・ウォルフ代表に対する事実上の決別宣言を突きつけたヨス・フェルスタッペンは自身の誤解を認め、当該インタビューを伝えたメディアの一つであるF1-insiderと「話をしていない」としたツイートを削除した。

F1イギリスGPでの1周目の高速事故を経てマックス・フェルスタッペンの父ヨスは「ライバルがまだ病院にいるにも関わらず、勝利をあんなに陶酔的に祝うものじゃない」などと述べ、事故の当事者であるルイス・ハミルトンが盛大に勝利を祝った事を批判すると共に、雇用主であるウォルフに対しても怒りを爆発させた。

ヨスはウォルフについて、レッドブル・ホンダからの引き抜きを画策し始めた数年前から頻繁に電話を掛けてきていたにも関わらず、事故当日は「連絡がなかった」事を明かして、こうした態度はウォルフの「性格を表す」もので「今後はもはや連絡される筋合いはない」と憤慨した。

こうした内容についてヨス本人はその後、Twitterを通して「F1-insiderとは話をしていない」と主張した。

発言自体を否定するものではなかったが、SNSや海外の一部掲示板では同メディアがフェイクニュースを流したとの憶測が噴出した。

なお、記者が複数のメディアに情報や記事を提供することは珍しくない。また同メディアのみならず、独テレビ局RTLもTz紙を引用して同様の報告をしていた。

こうした状況の中、一部のスレッドで捏造論が盛り上がっていた米掲示板Redditは、F1-Insiderから当該インタビューが事実である旨のメッセージを受け取った事を明らかにした。

それによるとヨスは、F1-Insiderの編集長を務めるラルフ・バッハと実際に話をしたものの、40年来のF1ジャーナリストとしてのキャリアを持つバッハが同メディアの関係者だとは知らなかったとの事で誤解があったという。両者は顔馴染みだ。

また、こうしたやり取りを経てヨスは問題のツイートを削除する事に合意したとの事で、我々は実際に当該ツイートが削除されている事を確認した。

なおRTLはヨスの決別宣言を経て、ウォルフ本人に対して一連の発言について質問。49歳のオーストリア人実業家はこれに対して次のように答えている。

「息子が重大な事故に遭ったわけで、父親が感情的な反応を示す気持ちは当然理解できる。彼らの立場からすればそうした反応は非常に理解できるもので、これは尊重されなければならない。レッドブルとそのドライバーと我々との競争は常に激しい」

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