タイヤスモークを上げて激しくブレーキングするメルセデスのルイス・ハミルトン、2020年F1ベルギーGPプラクティスにてcopyright Daimler AG

ハミルトン 異次元ポール、ホンダ勢は3番手にフェルスタッペン…跳馬は最悪回避 / F1ベルギーGP《予選》結果とダイジェスト

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2020 FIA-F1世界選手権7戦ベルギーGPの公式予選が8月29日にスパ・フランコルシャンで行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが1分41秒252の驚異的なコースレコードを記録し、今季5回目、通算93回目となるポールポジションを獲得した。

この日のハミルトンは異次元にいた。同じマシンを駆るバルテリ・ボッタスは2番手タイムを刻んだものの、ハミルトンには遠く及ばず0.511秒引き離された。クルマを降りたハミルトンは、今回のポールポジションを俳優の故チャドウィック・ボーズマンに捧げた。

3番手にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続いた。フロントローには1000分の12秒届かなかった。アレックス・アルボンは5番手。ルノーのダニエル・リカルドに4番手を許した。予選1発のルノーの速さは印象的で、エステバン・オコンが6番手に続いた。

アルファタウリ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトが11番手、ピエール・ガスリーが12番手とQ2敗退に終わったが、タイヤ選択の自由があるグループ内での最前列であり、決勝レースに向けて期待の持てるポジションを手にした。クビアトは今季初めて、予選でチームメイトを上回った。

Q3でのダブル敗退という最悪なシナリオが危惧されたスクーデリア・フェラーリは、首の皮一枚でQ2進出のチケットを手にするも、シャルル・ルクレールは13番手、セバスチャン・ベッテルは14番手に留まり、揃ってQ2でノックアウトを喫した。

午前のFP3に引き続き、土曜午後の現地スパはいつ降雨があってもおかしくない空模様で、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温16.5℃、路面24.6℃、湿度61.8%のドライコンディションでスタートした。Q1の中盤にコースの一部で降雨があったようだが、路面を濡らすような事はなく、ウェットタイヤの出番はなかった。

公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC2、ミディアム(黄色)にC3、ソフト(赤色)にC4コンパウンドを投入。Q3進出者に追加提供されるコンパウンドはソフトタイヤが指定された。

予選Q1:W敗退逃れたフェラーリ

エントリーした全20台で争われる予選第一ラウンドのQ1では、フェラーリがダブルノックアウトを喫するか否かに注目が集まった。マラネロのチームがQ1で2台同時敗退したのは2014年のシルバーストーンと2010年のセパンの2回のみで、いずれもウェットコンディションであった。

1セット目のアタックを終えてルクレールは14番手、ベッテルはノックアウトゾーンの18番手に落ちたが、2度目のアタックで両者共に自己ベストを更新し、ベッテルが13番手、ルクレールは、”ミスター・サタデー”の異名取るウィリアムズのジョージ・ラッセルに先行を許す15番手ギリギリでのQ1突破を果たした。首の皮一枚繋がった格好だった。

最下位はハースのケビン・マグヌッセン。2セット目のアタックの際にターン14でグラベルに飛び出て黄色の原因を作った。トップ通過はハミルトンで、ガスリーが4番手、クビアトが6番手通過を果たした。

ノックアウト

  • キミ・ライコネン
  • ロマン・グロージャン
  • アントニオ・ジョビナッツィ
  • ニコラス・ラティフィ
  • ケビン・マグヌッセン

予選Q2:ミディアム通過を果たした3台

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、メルセデス勢、レーシングポイント勢、フェルスタッペンの計5台がミディアムタイヤを履いて1セット目の計測に出た。

5台共に2セット目にはソフトを履いたが、ノックアウトゾーンにいたレーシングポイントがタイム更新のためにフィニッシュラインを通過した一方、メルセデスとフェルスタッペンの3台は最後にアクセルを緩めて、タイム更新せずにピットに戻った。

面目躍如のQ2進出を果たした跳馬の健闘もここまで。ルクレールは13番手、ベッテルは14番手に終わり、フェラーリは1台もQ3に駒を進めず姿を消した。

アルファタウリ・ホンダの2台もノックアウトを喫したが、10番手で突破を果たしたランド・ノリスと12番手敗退のガスリーとの差は1000分の23秒という僅差だった。11番手クビアトは今季初めて予選でチームメイトを上回った。

ノックアウト

  • ダニール・クビアト
  • ピエール・ガスリー
  • シャルル・ルクレール
  • セバスチャン・ベッテル
  • ジョージ・ラッセル

予選Q3:一人異次元の速さで駆け抜けたハミルトン

トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3。1セット目を終えてのトップ3にはハミルトン、ボッタス、リカルドが並び、フェルスタッペンは4番手、アルボンは5番手につけた。

2セット目のアタックに際しては、僅差で3番手を競い合っていたレッドブル・ホンダとルノーの各陣営がスリップストリームを使う作戦に打って出たように見受けられた。アルボンはフェルスタッペンの前を、オコンはリカルドの前を走行して後続車両を牽引。フェルスタッペンは自己ベストを更新して3番手に浮上したが、リカルドはタイム更新叶わず、フィニッシュラインを通過する事なくピットに戻った。

1セット目で既にスパのコースレコードを更新していたハミルトンは、最終アタックのトップバッターに名乗りを上げ、自己ベストを更にコンマ2秒も縮めてみせた。

マクラーレン VS レーシングポイントの闘いの軍配はウォーキングのチームに上がった。カルロス・サインツは、5番手アルボンの背後に0.132秒と迫る7番手タイムをマーク。8番手にセルジオ・ペレスを、9番手にランス・ストロールを従えた。もう一台のMCL35のステアリングを握ったランド・ノリスは10番手という結果だった。

2020年 F1ベルギーグランプリ決勝レースは、日本時間8月30日(日)22時10分にスタート。1周7,004mのスパ・フランコルシャンを44周する事でチャンピオンシップを争う。

順位とタイム

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:42.323 1:42.014 1:41.252 15
2 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:42.534 1:42.126 1:41.763 17
3 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:43.197 1:42.473 1:41.778 17
4 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:43.309 1:42.487 1:42.061 11
5 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:43.418 1:42.193 1:42.264 15
6 31 エステバン・オコン ルノー 1:43.505 1:42.534 1:42.396 15
7 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:43.322 1:42.478 1:42.438 15
8 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:43.349 1:42.670 1:42.532 15
9 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:43.265 1:42.491 1:42.603 15
10 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:43.514 1:42.722 1:42.657 17
11 26 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:43.267 1:42.730 12
12 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:43.262 1:42.745 12
13 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:43.656 1:42.996 12
14 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:43.567 1:43.261 12
15 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:43.630 1:43.468 11
16 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:43.743 6
17 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:43.838 6
18 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:43.950 6
19 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:44.138 6
20 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:44.314 8

コンディション

天気
晴れ
気温
16.5℃
路面温度
24.6℃

セッション概要

グランプリ名
F1ベルギーGP
セッション種別
予選
セッション開始日時

サーキット

名称
スパ・フランコルシャン
設立
1921年
全長
7004m
コーナー数
19
周回方向
時計回り

F1ベルギーGP特集