レッドブル・ホンダ、フェルスタッペンがリカルドを抑えて初日最速 / F1ベルギーGP《FP2》結果とダイジェスト
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが、現地8月28日にスパ・フランコルシャンで開催された2020 F1第7戦ベルギーGP金曜2回目のフリー走行で1分43秒744のファステストラップを記録し、初日セッションを最速で締め括った。
2番手には旧友ダニエル・リカルド(ルノー)が1000分の48秒差で、3番手にはフェルスタッペンから1000分の96秒落ちでルイス・ハミルトン(メルセデス)続く結果となり、上位争いは僅差の様相を呈した。
クリスチャン・ホーナー代表は「ルイスは最後のシケインでミスをしたように思う。そのため彼はコンマ3秒を持っていると言えるが、マックスとアレックスは自分たちのマシンに満足しているようだ」と語り、手応えを得ている様子を伺わせた。
フェルスタッペン以外のホンダ勢も好調だ。アレックス・アルボンはFP1の時よりもチームメイトとの差を詰め、0.390秒遅れの4番手タイムをマークした。アルファタウリ勢はピエール・ガスリーがランス・ストロール(レーシングポイント)を抑えて10番手タイムを刻み、ダニール・クビアトは12番手につけた。
旧友対決を演じたリカルドはセッション残り20分、ケメル・ストレートに足を踏み入れた所で突如失速。メカニカルトラブルに見舞われコース脇にクルマを停めた。この結果、バーチャル・セーフティーカーが導入された。原因についてチームは、油圧喪失が発生したため予防措置としてストップしたと説明した。
VIRTUAL SAFETY CAR
Ricciardo pulls over on the Kemmel Straight #BelgianGP 🇧🇪 #F1 pic.twitter.com/cG5vReT9Ri
— Formula 1 (@F1) August 28, 2020
セッション開始30分前に雨が降ったものの、雨雲はすぐにサーキット上空から去り、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温17℃、路面23.5℃と、FP1をほぼ同じ条件のドライコンディションでスタートした。
FP1同様に出足は鈍く、最初にエンジンサウンドが響き渡ったのは開始10分を過ぎての事だった。
先陣を切ったのはアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィだった。「技術的なトラブル」を抱えてFP1のほぼ全てを失ったイタリア人ドライバーは、クルマの状態確認のためにハードコンパウンドを履いてコースイン。これに続いて僚友キミ・ライコネンもコースに出たが、新品タイヤにも関わらずいきなりバイブレーションを訴えていた。
C38は前戦スペインGPで浮上の兆しを感じさせていたが、それは偶然ではなかったようだ。ジョビナッツィは13番手、ライコネンは14番手という有望なパフォーマンスでセッションを終えた。
ジョビナッツィと同じようにトラブルによってFP1を失ったハース勢の悪夢は止まらず、ガレージ内での作業が長引いた事で、2台は残り30分というところでようやくコースイン。この日初めてのタイム計測を終えた。両者は各々12周の走行に留まり、ロマン・グロージャンは19番手、ケビン・マグヌッセンは20番手でヘルメットを脱いだ。
ギュンター・シュタイナー代表は、FP1で発生した両者のトラブルが共にエンジン関連であった事を認めながらも、各々の原因は異なるものであったと説明した。マグヌッセンは新たにICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-Hの封を切ってセッションに臨んだ。
ルノー同様に、好調マクラーレンの勢いも健在だった。ランド・ノリスは途中、パワーユニットの不調を訴えて低速でピットに戻る場面も見られたが、大事に至るようなトラブルではなかったようで、エステバン・オコン(ルノー)を抑えて7番手タイムを記録。カルロス・サインツは9番手タイムでクルマを降りた。
🚩 RED FLAG 🚩
We have a very momentary stoppage, as some advertising comes loose after Turn 1 – but back to green once more!#BelgianGP 🇧🇪 #F1 pic.twitter.com/yAzrVsARN4
— Formula 1 (@F1) August 28, 2020
残り12分というタイミングでは、ターン1出口アウト側のトラック上の広告ボードがコース上に脱落したことで、セッションが一時赤旗中断となる場面もあったが、マーシャルが即座に対応し、3分ほどでグリーンフラッグを迎えた。
2020年F1第7戦ベルギーグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間8月29日(土)19時から1時間半の日程で開催される。
2020年F1第7戦ベルギーGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:43.744 | 21 | |
2 | 3 | リカルド | ルノー | 1:43.792 | +0.048 | 12 |
3 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:43.840 | +0.096 | 23 |
4 | 23 | アルボン | レッドブル | 1:44.134 | +0.390 | 21 |
5 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:44.137 | +0.393 | 23 |
6 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:44.162 | +0.418 | 27 |
7 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:44.168 | +0.424 | 22 |
8 | 31 | オコン | ルノー | 1:44.208 | +0.464 | 23 |
9 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:44.474 | +0.730 | 23 |
10 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 1:44.600 | +0.856 | 27 |
11 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:44.678 | +0.934 | 23 |
12 | 26 | クビアト | アルファタウリ | 1:44.826 | +1.082 | 26 |
13 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:44.861 | +1.117 | 29 |
14 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:44.896 | +1.152 | 23 |
15 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:45.440 | +1.696 | 19 |
16 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:45.463 | +1.719 | 25 |
17 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:45.683 | +1.939 | 21 |
18 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:45.774 | +2.030 | 26 |
19 | 8 | グロージャン | ハース | 1:45.834 | +2.090 | 12 |
20 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:46.242 | +2.498 | 12 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 17℃ |
路面温度 | 23.5℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1ベルギーGP |
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セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | スパ・フランコルシャン |
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設立 | 1921年 |
全長 | 7004m |
コーナー数 | 19 |
周回方向 | 時計回り |