キャデラックF1との契約が発表されたバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレス、2025年8月26日
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キャデラックF1、ペレスとボッタスの起用を正式発表―2026年参戦初年度ラインナップが確定

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キャデラックF1チームは第15戦オランダGPを週末に控えた2025年8月26日、2026年のF1初参戦シーズンに向け、セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスを起用することを正式に発表した。

少なくとも1シートには経験豊富なドライバーを据える方針を掲げていたが、最終的には計527戦の出走経験と通算16勝を誇るベテラン2人と複数年契約を結ぶ決断を下した。ペレスとボッタスはいずれも35歳。昨季末にレースシートを失った後の復帰劇となる。

ロードン代表「チームを築く力を持つ2人」

チーム代表グレアム・ロードンは両者について、「彼らはすべてを経験してきており、F1で成功するために必要なことを理解している。それ以上に重要なのは、チームを築き上げる意味を理解していることだ」と述べ、創設間もないチームの基盤を作り上げるのに最適な人材と評した。

さらに「彼らのリーダーシップ、フィードバック、レースを通して鍛え抜かれた直感、そして速さは、このチームを形作る上でかけがえのないものになる。協力と理解を示してくれたメルセデスにも心から感謝したい」とも語った。

また、キャデラックF1チームのダン・タウリスCEOも「ボッタスとチェコは才能、成熟度、そしてドライブを兼ね備えた理想的なコンビだ」と評価し、「彼らは優れたレーサーであるだけでなく、チームを築き、共に成長していく協調者でありプロフェッショナルでもある」と期待を寄せた。

ボッタス「長期的なビジョンに共鳴」

ボッタスは現在、メルセデスのF1リザーブドライバーを務めており、今季終了前にキャデラックで活動を開始できるよう協議が進められている。契約発表に際し、ボッタスは次のように意気込みを語った。

「最初の会話の時点から、キャデラックF1チームには他とは違うものを感じた。野心的でありながら現実的なんだ。これは単なるレーシングプロジェクトではなく、長期的なビジョンに基づいている。ゼロから立ち上げ、真にF1にふさわしい存在へと形作る機会なんて滅多にない」

「世界最高のチームで走った経験があるけど、ここでも同じプロフェッショナリズムと情熱を感じている。アメリカのレーシングスピリットを世界最高の舞台で示せることは特別なことだ。メルセデスには、このエキサイティングなステップを支援してくれたことに心から感謝したい」

ペレス「新章のスタート」

セルジオ・ペレスとキャデラックLYRIQ、2025年8月26日

セルジオ・ペレスとキャデラックLYRIQ、2025年8月26日

一方、ザウバー、マクラーレン、フォースインディア/レーシングポイントを経てレッドブルに加入し、2022年と2023年のコンストラクターズ選手権制覇に貢献したメキシコ人ドライバーのペレスは次のようにコメントした。

「キャデラックF1チームに加入することは、僕のキャリアにおいて本当にエキサイティングな新章だ。最初の会話から、このプロジェクトにある情熱と決意を感じた。共に成長し、やがて最前線で戦うチームを築き上げることに加わることができて光栄だ」

「キャデラックはアメリカ・モータースポーツ界における伝説的な名前だ。それをF1に持ち込むのは大きな責任を伴う役割だけど、自信を持って挑むつもりだ。野心的で意義あるプロジェクトに初期段階から参加できることを誇りに思う。アメリカ大陸を代表するチームとして皆の誇りとなれるように努力していきたい」

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