
キャデラック、F1参戦に向け最初のスポンサーを発表―米大手ブランドがグランプリに復帰
2026年からFIA-F1世界選手権に参戦するキャデラックが、米国のアパレルブランド「トミー ヒルフィガー」との複数年契約を発表。初のオフィシャルスポンサーを確保した。これにより、トミー ヒルフィガーは再びF1の表舞台へと復帰することとなった。
アメリカの自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)傘下の高級車ブランドであるキャデラックにとって、今回の契約は、同チームが構築を進める商業パッケージの第一弾となる。そこで発表された初のスポンサーは、“アメリカン・チーム”であることを強調するかのように、アメリカを代表する世界的ファッションブランドだった。
この契約には、チームウェアの製作やファン向けライフスタイルコレクションの展開、体験型イベントの開催などが含まれており、トミー ヒルフィガーのロゴはマシンやレーシングスーツ、ヘルメットに掲出される予定だ。
トミー・ヒルフィガーにとって、チームへのスポンサードとしては1年ぶりのF1復帰となる。1990年代のロータスを皮切りにグランプリチームと関係を築き、後にはフェラーリとも提携。直近では2018年から2024年シーズン末までメルセデスと提携していた。
今季はF1チームとの提携関係を持っていないものの、今夏公開予定のブラッド・ピット主演映画『F1:The Movie(邦題:F1/エフワン)』では、劇中に登場する架空のF1チーム「APXGP」の公式ファッションスポンサーを務めている。
トミー・ヒルフィガー創業者のトミー・ヒルフィガーは、「ふたつのアイコン、ひとつのビジョン。アメリカンモータースポーツの新時代の幕開けだ。我々は、F1の伝統を称えつつ、その先を切り拓くという同じビジョンを共有している。今こそ、アメリカンチームの可能性を世界に示す絶好のタイミングだ」とコメントした。
キャデラックのチーム代表グレアム・ロードンも、「トミー ヒルフィガーはF1界において比類なき歴史を持つアメリカンアイコンだ。このパートナーシップは、我々がパドックに持ち込む新たなビジョンと完璧に合致している。これは単なるレースではなく、エンターテインメントとエンジニアリングの未来を形作るための挑戦だ」と語り、ブランドとチームが共有する革新への姿勢を強調した。