
フェルスタッペン、「7部門の現役F1最強ドライバー」を選出―4部門を”あの名手”が独占
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がスペインの日刊スポーツ紙『ムンド・デポルティーボ』のインタビューに応じ、各分野で最も優れた現役F1ドライバーを選出した。
対象となったのは「予選」「決勝」「レースにおける知性」「オーバーテイク」「ディフェンス」「競争心」「カリスマ性」の7部門。ただし自身を選ぶことはできないというルールが設けられた。
予選はルクレール、レースはアロンソ
Courtesy Of Red Bull Content Pool
予選2番手のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、ポールのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2023年5月27日F1モナコGP
予選で最も優れているドライバーとして、フェルスタッペンはシャルル・ルクレール(フェラーリ)の名前を挙げた。「うーん、難しいけど、今は…予選ではシャルルが本当に優れていると思う」と語り、通算27回のポールポジションを誇るモナコ人ドライバーを高く評価した。
一方で決勝レースについては「昔からフェルナンドのレースを見るのが好きだったんだ。彼は本物のファイターだ。そこがすごく好きなんだよ」と述べ、通算2367ポイントを稼ぎ出してきた2度のF1王者フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を称賛した。
経験と防御力に光るアロンソ
レース運びの知性について問われると、フェルスタッペンは再びアロンソを選出。「経験がものを言う」との見解を示し、41歳のベテランの老練さを強調した。
さらにディフェンスについても「フェルナンド・アロンソ!彼のディフェンスは見事だよ」と絶賛。加えて「間違いなくフェルナンドだ」と語り、競争心という点でもアロンソを最上位に位置づけた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
F1オーストラリアGPの表彰台に上がった2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)、優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年4月2日アルバート・パーク・サーキットにて
オーバーテイク能力については再びルクレールを評価したが、カリスマ性に関しては「F1マシンをドライブすることには関係ない」として、特定の人物を挙げることはなかった。
「史上最高のドライバー」は選ばず
最後に「史上最高のドライバー」を問われると、フェルスタッペンは「判断できないよ。時代ごとに素晴らしいドライバーが大勢いるからね。重要なのは、これまで存在した全ての優れたドライバーをただ評価することだと思う」と答え、敬意を示した。
結果として、フェルスタッペンは7部門のうち4部門でアロンソを選出した。一方で、2021年に歴史的なタイトル争いを演じた宿敵ルイス・ハミルトン(フェラーリ)への言及はなかった。
このインタビューの後にフェルスタッペンは、2025年F1第15戦イタリアGPで史上最速のポールポジションを獲得。決勝レースでも史上最速でモンツァ・サーキットを53周し、マクラーレン勢を抑えて圧勝を飾った。