
ペレス復帰にマルコが太鼓判、電話で会話―キャデラックの”保守的布陣”を評価
2026年に新規参戦するキャデラックF1チームのラインナップ発表を受け、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコがセルジオ・ペレスと電話で話をしたことを明かした。
ゼネラル・モーターズ(GM)の支援を受けるキャデラックは今月、通算6勝を誇るペレスと、通算10勝を記録するバルテリ・ボッタスの2名を起用すると発表。いずれもトップチームでの経験を持つベテランドライバーだ。
マルコは墺紙『クライネ・ツァイトゥング』に対し、ペレスと電話で話をしたと明かし、「彼はモチベーションに溢れている。やる気があって、クルマが合えば、彼は間違いなくかつてのレベルに戻るだろう」と期待を寄せた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
2位フィニッシュを果たしたセルジオ・ペレスを祝うレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ、2023年3月5日F1バーレーンGP
「保守的」ながら「手堅い」選択
マルコはまた、ボッタスとペレスの組み合わせについて「保守的」と評しつつも、キャデラックの判断は「手堅い」と評価した。
一方、かつてのチームメイトであるマックス・フェルスタッペンもペレスの復帰を歓迎。「彼はいろいろなチームでの経験があり、その仕組みや得意不得意を理解している。加えて様々なレギュレーション下での経験も豊富だし、キャデラックを前進させる大きな助けになるはずだ」とエールを送った。
契約打ち切りから再評価へ
ペレスは2024年シーズン終了後にレッドブルとの契約を打ち切られた。前年にはランキング2位を獲得したが、翌2024年は8位に後退し、チームがコンストラクターズタイトルを逃す要因の一つとなった。
後任のリアム・ローソンはわずか2戦で交代となり、その後起用された角田裕毅も13戦で9点の獲得にとどまっている。単純比較に適するものではないが、ペレスはレッドブルでの最終年に152点を獲得しており、後任たちの苦戦は逆に彼の実力を再評価させる契機となった。
キャデラックCEO「意欲と情熱を確認」
キャデラックF1のダン・タウリスCEOは「話し合いを通してレッドブルから多くの情報を得て慎重に検討した結果、彼の意欲と情熱を確認できた」と説明。ペレス自身も再起に強い意欲を示しており、キャリアの新たなステージでの活躍が期待される。