元レッドブルF1代表ホーナーを告発した女性、約1年半ぶりにF1現場へ復帰

  • Published:

レッドブル・レーシングの前チーム代表クリスチャン・ホーナーを告発した女性が、約1年半ぶりにF1の現場へ復帰した。英公共放送『BBC』が現地時間2025年9月2日に報じた。2024年3月にレッドブルから職務停止処分を受けて以降、仕事から離れていたが、このほど活動を再開した。

復帰先のチームまたは組織は明らかにされておらず、本人および雇用主はコメントを控えている。詳細は依然不透明ながら、告発者の復帰はレッドブル内部を揺るがした一連の問題に一つの区切りをもたらす可能性がある。

ホーナー解任までの経緯と混乱

この女性は2023年12月、ホーナーがセクハラを含む「不適切行為」を働いたとしてレッドブルGmbHに訴えを提出した。この件は2024年2月に表面化し、レッドブル社内で2度の調査が行われたが、いずれも告発を退ける結論に至った。

しかしながらその余波は大きく、チームの絶対的エースであるマックス・フェルスタッペンの父ヨスが公然とホーナーの更迭を要求。技術部門トップのエイドリアン・ニューウェイは2024年5月に離脱を発表し、さらに同年8月にはスポーティング・ディレクターのジョナサン・ウィートリーもチームを去った。

その後、ホーナーは2025年7月、20年間にわたり率いたレッドブル・レーシングのチーム代表兼CEOの座を解任された。現在はレッドブルGmbHとの間で契約解除に伴う補償について交渉中と見られている。

解任理由は公式には明かされていないが、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは「さまざまな要素の組み合わせの結果」と説明し、チームの成績低迷が大きな要因だったと主張している。