F1オーストリアGP2回目のフリー走行でトップタイムを記録したのはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。現地午前のFP1で自身が刻んだファステストをコンマ3秒更新する1分4秒579をマークし、レッドブル・リンクでの初日セッションを完全制覇した。

僚友バルテリ・ボッタスが0.176秒遅れでこれに続き、メルセデス勢が再び1-2。2台のマシンに投入された今季初の大型アップグレードは、W09のポテンシャルを更に引き上げた。3番手タイムはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。最速ハミルトンには0.236秒届かなかった。

トップ3の背後に迫ったのはレッドブル勢。ダニエル・リカルドが4番手、マックス・フェルスタッペンが5番手と続き、6番手キミ・ライコネンを後ろに従えた。母国レースであるだけにレッドブルは表彰台の頂点を目指したいところだが、メルセデスとの差はかなり大きく開いている。

金曜午後のシュピールベルク上空には薄暗い雲が垂れ込め、美しき山々の稜線は雲で覆い隠された。セッションは気温21℃、路面27℃のドライコンディションでスタート。降水確率60%の高い予報が出ていたもののウェットになる事はなく、各車ショートランとロングランのプログラムに集中した。

FP2ではコース外に飛び出し、マシンを破損するドライバーが多く見られた。マクラーレンのフェルナンド・アロンソは縁石に乗り上げフロアを破損。トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは最終1個手前のコーナーでワイドに膨らみダブル縁石の餌食に。サスペンションが壊れ最終コーナーのグラベルでスタックした。

「ちょっと奇妙だった」とガスリー。「最初のランの時にマシンの左側にバイブレーションが出ていたんだ。チームにチェックしてもらって問題ないって事だったんだけど。その後またコースに出て走っていたら、ターン9でアンダーステアになってしまい、サスペンションが完全に壊れてしまった」

セッションは赤旗中断。マシンはピットへと牽引され、チームは即座に修復作業に着手した。50分程をロスしたもののセッション終盤に無事復帰。アクシデントの前にスーパーソフトで記録した1分5秒758が9番手タイムとなった。チームメイトのブレンドン・ハートレーは17番手。またも大きく遅れを取った。

ミッドフィールド最速を記録したのはハース勢。ロマン・グロージャンが7番手、ケビン・マグヌッセンが8番手と、2台揃って速さを見せた。トップ10の最後に滑り込んだのはマクラーレンのストフェル・バンドーン。アロンソが19番手と奮わなかった一方で10番手に滑り込むも、MCL33はレッドブル・リンクでエンジン冷却に課題を抱えているようだ。

土曜の路面温度は今日よりもはるかに高くなる事が予想されており、タイムシートが大きく変動する可能性もある。F1オーストリアGP 2回目のフリー走行は、日本時間2018年6月29日(金)22時からスタートする。

2018年F1第9戦オーストリアGPフリー走行2（FP2）リザルト

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