史上初のトリプルヘッダー第2戦、F1オーストリアGP決勝レースが7月1日にレッドブル・リンクで行われ、レッブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンがトップチェッカー。2016年メキシコGP以来となる通算4勝目を挙げた。

コースに特設されたフェルスタッペン応援席には2万人のオランダ人ファンが陣取り、地鳴りのような歓声で母国の英雄の5番グリッドからの優勝を褒め称えた。2位はスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネン、3位表彰台にはセバスチャン・ベッテルが滑り込んだ。

決勝レースは日本時間1日(日)22時10分にスタート。全20台が1周4326mのレッドブル・リンクで激しいバトルを繰り広げた。晴天に恵まれた日曜のシュピールベルクは週末を通して最も暑くなり、気温23℃、路面温度は48℃にまで上昇。”マシンクラッシャー”の異名を取るレッドブル・リンクがマシンに牙を剥いた。

圧倒的な信頼性を誇るメルセデスはまさかのダブルリタイヤに終わった。ポールシッターのバルテリ・ボッタスは2番手を走行していた14周目、ギアボックストラブルによって走行不能に陥りリタイヤ。ルイス・ハミルトンは4番手を走行していた64周目、前を行くフェラーリを追い回していたところ突如「パワーがない！」と訴え失速。33戦連続入賞の記録はここで途絶えた。

メルセデスが2台揃ってノーポイントに終わった事で、好敵手フェラーリが両タイトルで逆転。ベッテルはハミルトンに1ポイント差で、チームはメルセデスに対して10ポイント差をつけ首位に立った。

トラブルに見舞われたのはメルセデスだけではなかった。ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは12周目にエンジンブロー。ターン1のランオフエリアにマシンを停めた。最終コーナーにはオイルが飛散、ホームストレートは大量の白煙で覆われた。ターボ絡みと思われるが、ヒュルケンベルグは投入されたばかりの最新版ルノー製MGU-Hを使用していた。

チームメイトが勝利の美酒に酔いしれた一方、ダニエル・リカルドは4番手を走行中していた54周目にギアボックスが故障。29歳の誕生日は決して思い出したくない一日となってしまった。トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーはパワーユニット一式を全て交換し最後尾からスタート。56周目に突如スローダウンしマシンを降りた。

トロロッソ・ホンダのもう一人ピエール・ガスリーは、オープニングラップでストフェル・バンドーン（Mclaren）と接触。厳しいスタートを強いられたが、徐々にポジションを挽回し66周目に入賞圏内の8番手を走行。だがタイヤが限界域に達し、立て続けに3台に追い抜かれ11位でフィニッシュした。

予想外の暑さにブリスターに苦しむマシンが多発。リカルド、ハミルトン、サインツらは余計なピットストップを強いられ、レース中盤以降は大部分のマシンがタイヤマネジメントに専念せざるを得ない、まるで耐久レースのような展開となった。

2018年F1第9戦オーストリアGP決勝リザルト

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