「ホンダF1エンジン搭載は極めて賢い選択、競争力発揮は時間の問題」とザウバーのマーカス・エリクソン
フライアウェイ4戦を終えて未だ一度も入賞できていないホンダ製F1パワーユニット、ザウバーF1チームのマーカス・エリクソンは、ザウバーがホンダエンジンの搭載を決定したことに対して、現時点ではベストな決断とは言えないかもしれないが、長期的に見れば至極懸命な判断だと考えている。
「正しいことだと思う。もちろんホンダは現時点でかなり苦労しているからベストな決定ではないかもしれないけど、長期的な視点からみればチームにとってすごく賢い選択だと思うんだ。遅かれ早かれホンダがキャッチアップしてくるのは明らかだし、そうだね、どうなるか様子を見てみようよ」スペインGP初日前日の公式記者会見でエリクソンはこのように述べた。
型落ちのフェラーリ製エンジンを搭載し現在ランキング最下位に沈んでいるザウバーは、前戦F1ロシアGPの週末にホンダPU搭載を発表、2018年からの複数年契約に合意している。
昨今のF1エンジンはただ載せ替えるだけでは機能しない程に複雑な代物となっている。ボディーワークやシャシーの変更は必要不可欠であり、チームは多くの作業コストを支払う必要がある。ホンダエンジンを採用することによって今シーズンにどのような影響があるかと問われたエリクソンは、重要なのは今シーズンに集中することだと言う。
「影響はないと思う。既に(フェラーリ)エンジンはあるし、僕らは今シーズンに集中して最大の結果を目指す必要があるんだ。その上で、どのチームもそうだけど、ある時点になったら来季に目を向けてそのための開発に注力するんだ。でもどの瞬間であれ僕らは今シーズンに集中して、中段チームにチャッチアップできるように取り組んでいく必要がある」
エリクソンは2015年よりザウバーに合流、昨年11月に一年の契約延長が発表された。エリクソンとザウバーとの契約は今季で終了する見込みとなっており、エリクソンはホンダエンジンを味わうことなくチームを離れる可能性がある。