レッドブルF1、2022年の新車「RB18」のカラーリングを発表…車体後部にホンダ「HRC」のロゴ
レッドブル・レーシングは2月9日(水)、2022年シーズンのFIA-F1世界選手権でマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが駆る新車「RB18」のリバリーを世界初公開した。車体後部にはホンダのレース部門「HRC」のロゴが掲げられた。
英国ミルトンキーンズのチームは昨年、33号車「RB16B」をドライブするフェルスタッペンが最終アブダビGPでのスリリングなフィナーレを制し、ルイス・ハミルトン(Mercedes)を破ってオランダ人初のF1ワールドチャンピオンに輝いた。
フェルスタッペンは今季もメキシコ出身のベテラン、セルジオ・ペレスとタッグを組み、車番「1」を掲げたRB18と共にワールドタイトル2連覇を目指す事になる。
パワーユニット・サプライヤーのホンダが2021年末にF1から撤退した事に伴い、最新スペックのRB18に搭載されるPUは新設の「レッドブル・パワートレインズ」製であるものの、それは表向きの話であり、PUの開発・組み立てからサポートまで、ホンダは引き続きHRCを通してチームを舞台裏で支える。
チームとしては2013年以来となるコンストラクターズ・タイトルの獲得を目指す。それは”空力の鬼才”の異名を持つエイドリアン・ニューウェイ率いるテクニカルチームが昨年、惜しくもメルセデスに許してしまった目標だ。
今回発表されたRB18は、プレシーズンテストや3月のバーレーンでの開幕戦に持ち込まれるマシンそのものではない。空力関連の規制が一新される2022年にあたっては、ライバルに手の内を見せない事が例年以上に重要で、パフォーマンスに直結するようなディティールやトリックは全て隠されていると見るべきだ。
レッドブル・レーシングは伝統的に、新たなシーズンスタートで少し出遅れる傾向にあるものの、RB18の車体後部にはクラストップのメルセデスに匹敵するホンダ渾身のパワーユニットが積まれる。連覇に向けてPU面の不安はない。
仮に出だしが遅れたとしても、チームには優れた人材と施設が揃っている。シーズン中の開発速度は眼を見張るものがあり、遅かれ早かれタイトル争いに足るマシンを用意してくる事だろう。
レギュレーションが刷新されたとは言え、今季もレッドブルがコンストラクターズ・チャンピオン争いに加わることはほぼ確実と言えようが、9連覇を目指すライバルのメルセデスは昨年の開発を早期に打ち切っており、レッドブルよりも早い段階からそのリソースを2022年に割いてきた。
なおレッドブル・レーシングは米国のIT巨人、オラクル社とタイトルスポンサー契約を締結。2022年シーズンは「オラクル・レッドブル・レーシング(Oracle Red Bull Racing)」を名乗るが、2026年導入のエンジン開発からドライバー育成まで、提携分野は多岐にわたり、巨額の契約マネーが転がり込んでくるとも伝えられている。