フェルスタッペン、新車RB18適応に課題…18インチタイヤ導入で「エイペックスが…」
マックス・フェルスタッペンはオラクル・レッドブル・レーシングの2022年型F1マシン「RB18」に適応するには時間が必要だと考えている。課題となるのは技術規定の改訂に伴い導入された18インチ扁平タイヤだ。
英国ミルトンキーンズのチームは9日、新車「RB18」のローンチイベントを開催。オラクルとのタイトルスポンサー契約を発表すると共に、新たなテクニカル・レギュレーションに基づき開発が進められているRB18のリバリーを公開した。
実車はまだ完成しておらず、フェルスタッペンらドライバーはまだ、次世代マシンを実際にコース上で走らせてはいないものの、チームのシミュレーターを通して感触を探るなどして準備を進めている。
従来の13インチとは異なり、低扁平の18インチタイヤは空気充填量が少ないために”たわみ”にくく、路面からのインフォメーションがダイレクトに伝わる他、方向転換も機敏な方向に振れるわけだが、フェルスタッペンが課題としているのはこうした挙動の変化ではない。
フェルスタッペンはドライバーズタイトルを獲得した先代「RB16B」と「RB18」の最大の違いとして、660mmから720mmへと直径が拡大されたタイヤの導入によるコックピットからの視界変化を挙げた。
フェルスタッペンは、現時点ではまだRB18を「あまり運転した事がない」と前置きした上で「僕的に最も大きいのは、大型化したこのタイヤを履いた状態でのコックピットからの眺めだね」と説明した。
「タイトなコーナーでエイペックスにつくのが少し難しくなったんだ。ドライビング面ではクルマのグリップが若干減ったように感じているけど、これに関してはすぐに慣れると思う」
「適応していくために、横滑りやタイヤのロックアップなんかに慣れるよう練習しているから大きな問題はないと思う。ただタイヤが大きくなった事でコックピットからの視界がこれまでとは違うから、これに関しては少しずつ慣れていく必要がある」
「当然、ホイールも大きなものに変更されたから、少しばかりトリッキーになるだろうね」
1ヶ月ほどのオフを経て、フェルスタッペンはルイス・ハミルトン(Mercedes)とのシーズンを通した激闘による疲れを癒やし、来たるべき23戦のシーズンに向けて十分に英気を養ったようだ。
「エネルギーも充電できたし、再びコース上でドライブする準備は整った。悪くない感じだと思う」とフェルスタッペン。
「レギュレーション変更によって状況が変化する時は尚の事、最善の形でフィジカルを整えて準備しておく事が重要だ」
「マシンに関しては何が起こるか本当に分からないから、初めてコースでドライブする時にどんな挙動を見せてくれるのか楽しみだ」
「今年は何よりも新しいレギュレーションに合わせ込んでいく事が最大の課題だし、新しいマシンに慣れるためには幾らか時間が必要だけど、それ以外のことはかなりシンプルだ」
フェルスタッペンはキャリアの中で初めてF1王者としての防衛戦に臨むことになるが、特にプレッシャーは感じていないと言う。
「今シーズンは特別なプレッシャーを感じる事もないし、いつも通りにやるだけさ。難しい事は何もない」
「今はとにかく、RB18でピットレーンを走り出す最初の瞬間が待ち遠しいよ」