メディアインタビューに答えるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1イギリスGPにてcopyright Getty Images / Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダ、車体及びエンジン双方が改善も「イギリスでの勝利再現は困難」とフェルスタッペン

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、前戦オーストリアGPでの劇的勝利の背景には、アップデート版シャシーとホンダの最新型スペック3エンジンの存在があったとの認識を示しながらも、今週末のF1イギリスGPで再び同じようなフィナーレを再現するのは難しいと考えている。

レッドブル・リンクでの戦いでは、誰にも予想できない結末が待ち構えていた。フロントロー2番グリッドからレースに挑んだフェルスタッペンは、スタート直後にエンジンがアンチストールに入ったために失速。蹴り出しが遅れたために一気に8番手にまで後退した。

その時の様子を振り返ったヘルムート・マルコは「正直ゲームオーバーだと思った」と回顧。早々に表彰台のチャンスが失われたかに思われたが、フェルスタッペンは熱狂的な観衆の前でライバル勢をゴボウ抜きにして、チームのホームサーキットで圧勝を飾った。

「オーストリアでの週末に先立って、僕らは大幅なステップアップを果たした」とフェルスタッペン。「車体側のアップデートは上手く機能しているし、より多くのエンジンパワーを得る事になった。シーズン後半戦の何処かでエンジン交換によるグリッドペナルティを受ける事を覚悟の上で、ホンダに対して、予選ではもう少しリスクを取りたいって伝えた」

信頼性とパワーはトレードオフ。マクラーレン時代にフェルナンド・アロンソやチーム上層部から非情なバッシングを受けたホンダは未だトラウマを抱えているが、レッドブル側からの求めに応じ、リスクを取って実を取った。

「厳しい要求じゃないとは思うけど、日本人との仕事のやり方としては正しくはない。ホンダはエンジンサプライヤーとして難しいシーズンを過ごしてきたために、幾らか慎重になっているのだと思う。でも、その事は僕もちゃんと理解している。結局、僕らはオーストリアGPの予選でアグレッシブなエンジンモードを使った。もう一度あのモードが使えるかどうかについては、グランプリ毎に再検討する」

もう一つの勝因はメルセデスのオーバーヒートにあった。当日の気温は35度を超す暑さで、限界まで空力効率を追求したメルセデスの今季型マシンW10は、クルマを襲う熱を十分に冷やすことが出来ず、強力なエンジンモードの封印を余儀なくされた。いわば、ハンデを抱えてのレースであった。

だが、今週末のシルバーストーンの最高気温は概ね21℃程度に留まると予想されており、メルセデスが息を吹き返すのは疑いない状況と言える。フェルスタッペンは、今回再び前戦と同じように勝利するのは困難だと考えている。

「実際には気温が40度位まで上がる必要がある」とフェルスタッペン。「オーストリアでは、僕らはメルセデスよりも冷却に関する問題の影響が少なかったし、コーナーではフェラーリよりも強かった。僕らが速さを増したのは、新しいフロントウィングとパワーアップしたエンジンのおかげだ。でも、シルバーストーンでは別のコンパウンドを使うことになるし、コースも別物だ。集中力を切らさずに全てをまとめ上げる必要がある」

「僕らがやるべきは、シャシーとエンジン双方の改善だ。ドライバー的には常により多くのグリップとパワーを望んでいるけど、それを手に入れるのは簡単な事じゃない。だからこそ僕らは懸命に作業に取り組み続けている。ホンダの新しいパワーユニットと共に一歩前進し、先頭にもっと近づける事を祈ってる」

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