2020年F1イギリスGPで表彰台に上がるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
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ホンダF1、3戦連続表彰台…高速シルバーストンでの2位を前向きに評価する田辺TD

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは、8月2日に開催されたF1イギリスGP決勝レースで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが2位表彰台を獲得した事について、カレンダー屈指の高速サーキットとして知られるシルバーストンでのリザルトとして前向きに評価できるとの考えを示した。

最終盤にメルセデスのバルテリ・ボッタスにパンクが発生したことでフェルスタッペンは2位に浮上。最終周にはレースを先導していたルイス・ハミルトンにも同様の症状が出たために優勝の可能性もあったが、5.856秒届かず2位でチェッカーフラッグを受けた。

棚ぼたの2位ポディウムである事は確かだが、フェルスタッペンは粘り強く走り続けることで、トラブル前の段階でボッタスの後方8秒の位置につけていた。メルセデスが優位性を持つと分析されているエンジンパワー要求が大きなシルバーストンでのパフォーマンスとしては悪くないギャップだ。

Pos Driver Team Laps Time PTS
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 52 +5.856s 19
7 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 52 +31.188s 6
8 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 52 +32.670s 4
NC ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 11 DNF 0

もう一台のRB16をドライブしたアレックス・アルボンは、1周目にケビン・マグヌッセンとの接触があった事で一旦最後尾に転落した。だが、これに伴う5秒ペナルティーの消化と、終盤に向けてのタイヤアドバンテージを確保するという戦略的判断が功を奏す。

31周目にミディアムタイヤを履いて最後尾でコースに復帰したアルボンは、オーバーテイクを連発して残り2周で入賞圏内に浮上。左フロントのパンクによって後退したバルテリ・ボッタスとカルロス・サインツ(マクラーレン)を交わして8位入賞に返り咲いた。

アルファタウリ勢は明暗が分かれた。

堅調なペースを刻んだピエール・ガスリーは、38周目に真っ向勝負でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)を交わして入賞圏内に足を踏み入れると、残り4周でランス・ストロール(レーシングポイント)を交わし、パンクによって転落した先の2台を追い抜いて7位フィニッシュの大活躍を示した。

ガスリーとは対照的に、ダニール・クビアトは11周目にマゴッツからベケッツへと続く超高速コーナーでコントロールを失いバリアに激突。リタイヤを喫した。クビアトは無線で謝罪の言葉を口にしていたが、右リアタイヤのパンクの可能性が疑われる。

ホンダ:F1イギリスGP決勝

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のイギリスGP決勝では、レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手が安定した走りを見せて2位でフィニッシュし、3戦連続となる表彰台を獲得しました。ライバルがトラブルを抱えたレース最終周にはトップに詰め寄るエキサイティングな展開となりました。最終的には2位で終わりましたが、高速サーキットでこの成績を得られたことは前向きにとらえています。

7位入賞したスクーデリア・アルファタウリのガスリー選手も、素晴らしいオーバーテイクを見せてポイント獲得を果たしました。

序盤の接触により苦しい展開になったレッドブル・レーシングのアルボン選手は、チームのタイヤ戦略が功を奏し、終盤に素晴らしいペースでいくつものオーバーテイクを見せました。他車のトラブルに助けられたところもありますが、ポイントを獲得できたことはよかったと思います。

スクーデリア・アルファタウリのクビアト選手は、トラブルにより突然マシンのコントロールを失いクラッシュを喫しリタイアとなりました。良いペースを見せていただけに非常に残念です。

セーフティカーの導入や終盤のタイヤトラブルなど、波乱含みの展開ではありましたが、昨日の予選結果を大きく挽回して3台が入賞できたことは、この先のシーズンに向けてポジティブな結果だったと思っています。

来週はまた同じサーキットでのレースになりますので、今週得られたデータを分析して更なるパフォーマンス向上を目指して準備を進めます。


8月2日(日)にシルバーストン・サーキットで行われた2020年F1第4戦イギリスグランプリ決勝レースでは、ポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)がファイナルラップで左フロントタイヤをパンクさせながらも、5秒差でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を振り切って優勝を飾った。3位表彰台にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が滑り込んだ。

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