ホンダF1エンジン
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2018年F1 エンジンメーカー別チーム一覧表と仕様・推定馬力及びルール

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2018年シーズンのF1にエンジンを供給するのは、ホンダ、フェラーリ、メルセデス、ルノーの全4メーカー。各々の供給先チーム・推定馬力を以下にまとめる。ホンダ以外のサプライヤーは各々3チームに供給、ホンダのみ1チームに供給する形となる。

2014年より導入された1.6リッター・ハイブリッドターボは、内燃機関(ICE)以外にハイブリッドシステムからなる2つの動力源を備えており、「パワーユニット(PU)」と呼ばれる。PUは6つのコンポーネントから構成される。

’18年シーズンはエンジン(コンポーネント)交換制限が厳格化される。年間に許可されるのはICE、ターボ、MGU-Hは3基まで、エナジーストア(ES=バッテリー)、コントロールエレクトロニクス(CE)、MGU-Kは2基までとされ、これを超える交換を行った場合、グリッド降格ペナルティが課せられる。

メルセデス製エンジン搭載チーム

メルセデスW09、カタロニア・サーキットにて
© Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

18年型のメルセデスエンジンは「M09 EQ Power+」と名付けられた。チームによれば昨年までの「W08 EQ Power+」から革新的な進化を果たしているという。搭載チームに変更はない。ダイナモでは既に驚異の熱効率50%を記録。限りなく1000馬力に近い出力を誇るものとみられている。

  • メルセデス
  • フォース・インディア
  • ウィリアムズ

フェラーリ製エンジン搭載チーム

フェラーリSF71Hを駆るセバスチャン・ベッテル、カタロニア・サーキットにて
© Sutton / Pirelli

「063」と予想されていたが、2018年跳馬パワーユニットは昨季の「062」の進化版である事を示す「062 EVO」と名付けられた。メルセデス同様、搭載するチームに変更はないが、昨年一年落ちの旧式エンジンを積んでいたザウバーは、最新型を搭載する。

独メディアの中には、「062 EVO」はメルセデスの「M09 EQ Power+」を凌ぐ馬力を叩き出していると推測するものもあり、両者の差は無視できるほどに縮まっている可能性もある。

  • フェラーリ
  • ハース
  • ザウバー

ルノー製エンジン搭載チーム

カルロス・サインツが駆るルノーR.S.18、バルセロナテストにて
© Renault

「R.E.18」と命名された2018年のルノーF1エンジンは、厳格化されるエンジン交換制限に対処すべく信頼性の向上が図られた。公称で950馬力を誇るとされる。トロ・ロッソが抜けた代わりに、昨年ホンダエンジンを積んでいたマクラーレンが加わった。

  • ルノー
  • レッドブル
  • マクラーレン

ホンダ製エンジン搭載チーム

トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー
© Getty Images / Red Bull Content Pool

「Honda RA618H」を搭載するのはトロ・ロッソのみ。2019年は兄弟チームのレッドブルがルノーとの契約を終了させ、ホンダ陣営に加わる事が決定している。

英BBCはホンダとルノーとの馬力差を12馬力と見積もっており、2018年シーズン中に両者の出力が逆転する可能性は決して少なくない。ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターによれば、HRDさくらでは現在、内燃機関(ICE)の開発に注力しているという。

  • トロ・ロッソ

2018年エンジン仕様

2018年のF1エンジンはレギュレーションによって以下の仕様に制限されている。

排気量
1.6リットル
最大回転数
15,000rpm
シリンダー
V型6気筒 / 90度
最大燃料流量
100kg/時
最小重量
145kg
MGU-K 最大出力
120 kW(161馬力)
MGU-H 最大出力
無制限