FIA、2018年スーパーライセンスポイント表を発表。日本のスーパーフォーミュラは格下げに、SUPER GTが追加
2017年9月21日、FIA国際自動車連盟はF1に出走するための必須条件であるスーパーライセンスポイントの変更を決定した。この変更は、同日パリで開催された世界モータースポーツ評議会で承認され、来年2018年から有効となる。今回の変更によって、スーパーフォーミュラは事実上の格下げ扱いとなる。
スーパーライセンスポイントはFIA規格のドライバーライセンスであり、4輪フォーミュラーカーの最高峰とされるF1に参戦するには、このライセンスの所持が義務付けられている。ライセンスの取得条件は、FIA国際スポーツ規則補則L項にて規定されている。
対象となる全レースカテゴリ32の内、今回ポイント配分が見直されたのは、FIA欧州F3、フォーミュラE、WECのLMP1クラス、GP3、フォーミュラ・ルノー3.5、スーパーフォーミュラの6つ。共にこれまでよりも低いポイント配分となった。これによって、F2及び米インディカー・シリーズの価値が相対的に高まった事になる。
佐藤琢磨が参戦するインディカーは、北米最高峰のフォーミュラーカーレースであり、F1への若手登竜門という位置づけではない。よって、F1への最短ルートはF2選手権一本に絞られた事になる。F2は昨年までGP2と呼ばれていたカテゴリであり、2017年シーズンのスタートとともに改称されFIAの管轄下に入っていた。今回の変更によって、F1直属の下位カテゴリとしての地位が確立されたと言えよう。
2016年より全日本スーパーフォーミュラ選手権として開催されているスーパーフォーミュラは、年間ランキング1位から6位までに付与されるポイントがそれぞれ減少した。1位は従来の25ポイントから20ポイントに、2位は20ポイントから15ポイントに、3位は15から10に、4位は10から8に、5位は7から6に、6位は5から4に下げられた。
新たにポイント付与の対象となるカテゴリも複数追加された。LMP1以外のクラス(WEC LMP2、WEC LMGT-Pro、WEC LMGT-Am)や、日本のスーパーGTだ。SUPER GTは国内の自動車レースとしては、最も人気のあるシリーズの1つ。
規約では、3年間で合計40点以上のポイントを獲得することで、ライセンスが付与されると定められている。日本の松下信治はF1への昇格を目指しており、今季F2に参戦している。
選手権 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
FIA F2 | 40 | 40 | 40 | 30 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 |
インディカー | 40 | 30 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
FIA F3 | 30 | 25 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
フォーミュラE | 30 | 25 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
WEC LMP1 | 30 | 24 | 20 | 16 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 |
GP3 | 25 | 20 | 15 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 |
スーパーフォーミュラ | 20 | 15 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
スーパーGT | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |