アルピーヌとマクラーレン、F1イタリアGPのFP1で若手ドライバー起用へ

  • Published:

マクラーレンとアルピーヌは、伝統のモンツァ・サーキットで開催される今週末の2025年F1第16戦イタリアGPのフリー走行1(FP1)で、それぞれ若手ドライバーを起用する。

アルピーヌ、アーロンを”初起用”

ザウバーのガレージでポーズを取るアルピーヌのリザーブ・ドライバーを務めるポール・アーロン、2025年7月31日F1ハンガリーGPメディアデーCourtesy Of Sauber Motorsport AG

ザウバーのガレージでポーズを取るアルピーヌのリザーブ・ドライバーを務めるポール・アーロン、2025年7月31日F1ハンガリーGPメディアデー

アルピーヌはフランコ・コラピントに代えて、ジュニアドライバーのポール・アーロンをFP1に起用する。アーロンは今年のイギリスGPとハンガリーGPでザウバーからFP1に出走しているが、アルピーヌからの参加は今回が初となる。

アーロンはTPC(旧車テスト)プログラムを通してアルピーヌのマシンを経験しており、8月にはピレリのタイヤテストに参加。コラピントと交代で走行した実績も持つ。アルピーヌはFP1でのアーロンの起用を通して、将来に向けたラインナップの検討を進めるものと見られる。

コラピントは今季第6戦マイアミGPからジャック・ドゥーハンに代わってレースドライバーを務めているが、未だポイント獲得には至っていない。ただし前戦オランダGPでは復帰後最高位となる11位でフィニッシュした。

マクラーレンはダンを再起用

マクラーレンの若手育成ドライバー、アレックス・ダン、マクラーレン・テクノロジー・センターにてCourtesy Of McLaren

マクラーレンの若手育成ドライバー、アレックス・ダン、マクラーレン・テクノロジー・センターにて

一方のマクラーレンは、オスカー・ピアストリのマシンをアレックス・ダンに託す。ダンはオーストリアGPでランド・ノリスのマシンを駆り、公式F1セッション初登場ながらピアストリに0.1秒差の4番手タイムを記録して関係者を驚かせた。

ダンは現在、FIA-F2選手権ランキング5位につけており、残り8戦で首位レオナルド・フォルナローリに30点差と逆転の可能性を残している。今季は2勝を挙げているが、スパ・フランコルシャンではスタート手順違反により勝利を逃す場面もあった。

マクラーレンは現在、ピアストリが7勝を挙げてランキング首位に立ち、ノリスに34点差をつけている。チームはコンストラクターズ選手権でも優位を維持しており、FP1での若手起用がレース週末に与える影響は限定的とみられる。

新人起用義務と今後の計画

F1競技規則は各チームに対し、各車につきシーズン中に最低2回のフリー走行で、グランプリ出走経験2戦以下の若手を起用することを義務づけている。

今回のアーロンとダンの抜擢もその一環であり、マクラーレンはこの枠を通して、メキシコGPでインディカードライバーのパトリシオ・オワードを起用する計画を明らかにしている。