ウィリアムズのテストドライバーを務めるロバート・クビサ
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ロバート・クビサが8年ぶりにF1復帰、2019年のウィリアムズのシートを獲得…アブダビGPで発表へ

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ロバート・クビサが2019年のウィリアムズでF1復帰を果たす見通しとなった。チーム関係者からのリークとして複数の欧州メディアが一斉に報じた。現時点でチームからの公式な発表はないものの、第21戦アブダビGPの週末に正式に発表される見通しだという。

22日アブダビ現地13時、チームはロバート・クビサの起用を正式に発表した。

2011年のラリー競技中の悲惨な事故によってF1でのキャリアが途絶えたクビサは昨年、ニコ・ロズベルグをマネジメントに迎えてルノーとウィリアムズでのF1復帰を模索。複数回のテストを受けシート獲得に奔走したものの、多額のロシアンマネーを持ち込んだセルゲイ・シロトキンが、ランス・ストロールのチームメイトとしてウィリアムズのシートを獲得する事となった。

レギュラーシートの獲得は叶わなかったものの、クビサは今年ウィリアムズの開発ドライバーに就任。FW41の開発業務に従事しながら2019シーズンの復帰を目指して、地元ポーランドの石油会社PKN Orlenから1000万ユーロ、日本円にして約12億9000万円のスポンサーマネーを引き出す事に成功したものとみられている。

ウィリアムズは今年のコンストラクターズ選手権で最下位に転落する事がほぼ確実な情勢で、ランキングに応じて支払われる分配金が大幅に減少。更に、2018年のF1事業の売上は6千万ポンド(約89億円)に留まり、昨年よりも480万ポンド(約7億円)減少する見込みである事に加え、タイトルスポンサーのマルティーニとの契約も今季限りとなっており、懐事情は芳しくない。

ウィリアムズは既に来季のドライバーとしてメルセデス育成傘下のジョージ・ラッセルの起用を発表しているが、チーム副代表のクレア・ウィリアムズは「ジョージとの契約によって予算が増強される事はありません」と述べ、ラッセルの起用によって財務状況が好転する事はないとしている。

情報筋によればクビサがカムバックする可能性は非常に高いものと思われるが、現時点ではドライバー・チームのいずれからも正式な発表はなされていない。発表が行われるとすれば、グランプリ開幕前日22日の木曜公式記者会見前が有力と思われる。

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