ロサイル・インターナショナル・サーキットを走行するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年11月19日F1カタールGPフリー走行1にて
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ホンダ、初開催ロサイルで1-2発進…角田裕毅も5番手!縁石でダメージ多発 / F1カタールGP《FP1》結果とダイジェスト

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史上初開催となるロサイル・インターナショナル・サーキットでのF1第20戦カタールGPが11月19日の金曜1回目のフリー走行で開幕を迎え、ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が1分23秒723のトップタイムを記録した。

2番手には0.437秒遅れでピエール・ガスリーが続き、チームメイトの角田裕毅もスクーデリア・フェラーリ勢を抑える5番手と、アルファタウリ・ホンダが今シーズン最上とも言える好発進を決めた。

メルセデス勢はバルテリ・ボッタスが3番手、ルイス・ハミルトンが4番手につけた。フェルスタッペンとのギャップはコンマ5秒と開いた。

金曜の現地ドーハは晴天に恵まれ、カタールでの初セッションは気温29℃、路面温度41.5℃のドライコンディションでスタートした。ターン4、12、13、14、16にトラック・リミットが設定された。

公式タイヤサプライヤーのピレリはザントフォールト以来となる最も硬いレンジのC1からC3までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。メルセデスとレッドブル・ホンダはソフトとハードを使って周回を重ねた。予選と決勝は気温が低下する夕刻の開始となるため、タイヤの摩耗に関してチームがFP1とFP3からどれだけ学べるか興味深いところだ。

予想された通り、周り一面を砂漠に囲まれているため埃と砂が大量に舞うシーンが何度か見られたが、レーシングラインは比較的良好な状況にあったようで、リアのスライドに苦戦するようなマシンは見られなかった。ただランオフエリアとピットレーン、コース脇に設置された人工芝はかなりダスティーだった。

砂煙を舞い上がらせながら火花を散らすアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー、2021年11月19日のF1カタールGPフリー走行1、ロサイル・インターナショナル・サーキットにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

砂煙を舞い上がらせながら火花を散らすアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー、2021年11月19日のF1カタールGPフリー走行1、ロサイル・インターナショナル・サーキットにて

もともとロードレース世界選手権(MotoGP)を開催するために作られたコースという事でランオフエリアは広大で、クルマを壊すようなクラッシュはなく、各ドライバーは予選・決勝と同一コンディションが見込まれるFP2に向け、コースの習熟に集中的に取り組んだ。

唯一、グラベルにまで飛び出したのはハースのミック・シューマッハだった。時計の針が60分を指そうかという最終盤にターン7で飛び出し、レースコントロールは黄旗を出した。

高速セクションを持つこの手のコースではお馴染みだが、何台かのマシンが縁石でクルマを破損したようだ。

マクラーレンのランド・ノリスはターン14の縁石に乗り上げた事でフロアを破損したようで、低速でピットへと戻っていった。またメルセデス勢は縁石に乗り上げた際の振動によってフロントウイングを損傷したようでガレージに留まるシーンがあった。

アルピーヌ勢も同様に損傷を抱えたようだ。エグゼクティブ・ディレクターを務めるマルチン・ブコウスキーによると、フロントウイングというよりもフロアやバージボードへのダメージが考えられるという。

とは言え、アストンマーチンのランス・ストロールが抱えた問題ほど、深刻ではなかった。18号車AMR21は油圧に問題を抱えたためセッションの早期打ち切りを余儀なくされ、他車が23~29周を走行する中、僅か11周でセッションを終えた。

なおスチュワードはセッション終了後、前戦サンパウロGPでの48周目のインシデントに関するメルセデスの再審請求を却下すると発表した。これによりインテルラゴスでの決勝リザルトが確定した。

2021年F1第20戦カタールグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間11月19日(金)23時から1時間の日程で開催される。気温、路面温度ともに低下する事が予想される。

2021年F1第20戦カタールGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:23.723 22
2 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:24.160 +0.437 28
3 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:24.194 +0.471 24
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:24.509 +0.786 21
5 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:24.648 +0.925 27
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:24.713 +0.990 26
7 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:24.790 +1.067 27
8 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 1:24.915 +1.192 22
9 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:24.972 +1.249 23
10 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:25.215 +1.492 19
11 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:25.291 +1.568 24
12 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:25.328 +1.605 19
13 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:25.688 +1.965 24
14 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 1:25.757 +2.034 23
15 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 1:25.828 +2.105 25
16 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:25.871 +2.148 24
17 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:25.905 +2.182 21
18 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:26.699 +2.976 21
19 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:26.712 +2.989 11
20 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 1:27.500 +3.777 16

コンディション

天気晴れ
気温29℃
路面温度42.5℃

セッション概要

グランプリ名 F1カタールGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 ロサイル・インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5419m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

F1カタールGP特集