
F1オランダGPでのレッドブル、期待できる? 母国勝率75%フェルスタッペンの本音と見通し
2025年F1第15戦オランダGPでの角田裕毅およびマックス・フェルスタッペンのパフォーマンスは、どの程度期待できるのだろうか?2021年のカレンダー復帰以降、4回のオランダGPで3勝を挙げてきたフェルスタッペンだが、今週末のザントフォールト・サーキットにおけるRB21の競争力には懐疑的で、優勝するのは「かなり難しい」と厳しい見方を示した。
母国レースで3位以下に沈んだことがないフェルスタッペンにとって、ザントフォールトは文字通りの“牙城”と言えるが、今季は状況が異なる。
これまでの2勝は番狂わせ的な要素が強く、シーズンを通じてはマクラーレンが優位を保ち、オスカー・ピアストリが選手権をリード。フェルスタッペンは97点差を追う立場にあり、タイトル防衛も母国4勝目も簡単な状況ではない。
Courtesy Of McLaren
表彰台に上がる2位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)と優勝したランド・ノリス(マクラーレン)、3位のジョージ・ラッセル(メルセデス)、2025年8月3日F1ハンガリーGP決勝レース(ハンガロリンク)
ザントフォールトとRB21の相性
ザントフォールトのレイアウトは、直近のハンガロリンクと共通点が多い。いずれもコース幅が狭く、オーバーテイクが難しいうえに、中速コーナーが多数を占める。そのハンガリーGPでフェルスタッペンは予選8位、決勝9位と今季ワースト級の成績に終わった。
フェルスタッペンは、「高速コーナーが多いレイアウトの方が僕らには合っている。低速や中速は少し難しい」と語り、RB21とザントフォールトとの相性は決して良くないと指摘した。
そのうえで、「残りのカレンダーの中で、このコースが僕らにとってベストな場所になるとは思えない」とし、「幻想は抱いちゃいない。勝つのはかなり難しいと思う」と悲観的な見方を示した。
Courtesy Of Alpine Racing
ザントフォールト・サーキットのグランドスタンドに座るマックス・フェルスタッペン応援団、2021年9月5日F1オランダGP決勝レースにて
それでも狙う母国4勝目
一方で、母国での4勝目を諦めているわけではない。フェルスタッペンがこの記録に挑戦できるのは残り2回しかない。オランダGPの契約は2026年大会を以て終了する。
フェルスタッペンはF1公式サイトに対し、「ザントフォールトで走れること自体が最高だ。まさかオランダGPが復活するなんて思っていなかったからね」と語り、母国レースへの想いを明かした。
「ここでは、これまでに何度も素晴らしいレースをしてきたし、同時に良い成績を収めてきた。それに何度か荒れた天候もあったよね!週末はクレイジーそのものだよ。あれだけのサポートを受けて、スタンド一面がオレンジに染まるのを見るのは本当に特別だ。王室まで観戦に来るんだから。レースを始めた頃には想像もできなかったよ。あり得ないって思ってたんだ」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
オレンジ色の衣服に身を包むマックス・フェルスタッペン応援団”オレンジ・アミー”、2021年9月5日F1オランダGP決勝レースにて
さらに「これまで何度も勝ってきたことは助けになるし、現地に入れば全力を尽くす。もちろん、またみんなの前で表彰台に立ちたいと思ってる」と意欲をのぞかせた。
勝負を左右する「運」と娘の存在
今週末のザントフォールトは雲行きが怪しく、フェルスタッペンにとって恵みの雨が降る可能性がある。本人も「天気が崩れるかもしれない。そうなれば状況が混乱してチャンスが生まれることもある」と語り、雨が勝機につながるとの見方を示した。
F1参戦前は走行経験がほとんどなかったザントフォールトだが、フェルスタッペンはこれまで圧倒的な強さを発揮してきた。
「理由は分からない」と笑いつつ、「もちろん好きなコースだけど、好きじゃないコースでも速いことはある。とにかく全力を尽くすだけだよ。母国グランプリでは良い結果を残したいと思うし、意識せずにはいられない」と意欲を口にした。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
豪雨に見舞われるザントフォールト・サーキットを周回するルイス・ハミルトン(メルセデス)、2023年8月27日F1オランダGP決勝レース
さらに、今年誕生した娘リリーの存在が精神的な安定につながっていることも明かした。「家に帰ればレースのことはすぐに忘れられるし、赤ん坊を見ればそれが一番大事なんだって実感できる」と語り、悪い週末があっても冷静に状況を受け止められるようになったと振り返った。
フェルスタッペンのザントフォールトにおける勝率は75%。地元での圧倒的な強さを裏付ける数字だが、今季は「運」が勝敗を左右すると本人も認めている。それでも再び表彰台の頂点に立つことができれば、スタンドを埋め尽くす“オレンジアーミー”がこれまで以上の熱狂に包まれるのは間違いない。