ドライバーの「否定的発言」取り締まり強化か…FIA会長、ヘイト対策のISC規定変更を発表
国際自動車連盟(FIA)のモハメド・ベン・スレイエム会長は、競技参加者による「否定的なコメント」がオンライン上での誹謗中傷を増加させる傾向があるとして、FIA国際競技規則(ISC)の一部規定を変更し、これが承認されたと述べた。
裁定に納得できないドライバーやチーム関係者が、スチュワード=競技審判団を公に批判する例は少なくない。
例えばセルジオ・ペレス(レッドブル)は昨年のアブダビGPでペナルティを科された際に「スチュワードの連中はお笑い草だ」と口にして警告処分を受け、また同じ年にはスチュワードを「素人」呼ばわりしたハースのギュンター・シュタイナー代表(当時)が戒告処分を受けた。
ベン・スレイエムは2024年8月14日、ソーシャルメディアを通して声明を発表し、「オンラインでの誹謗中傷に対する継続的な取り組みの一環」として行われた調査を通して、「ドライバーやチームメンバーによる否定的なコメントと、SNS上でオフィシャルに向けられるヘイトの増加との間に直接的な関連があることが明らかになった」と説明した。
「当競技に参加する著名なメンバーがオフィシャルに対して暴言を煽る発言をした件を受け、ISCにおける非行の定義変更が先日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で承認された」
「この変更により、FIAのオフィシャルやボランティアに対するさらなる支援が提供されることになる。彼らはスポーツをより良いものへと改善し、安全性と公平性を維持するために時間を捧げている」
「スチュワードは、この種の虐待と戦う際に毅然とした態度で臨む必要がある。私は彼らの決定を全面的に支持するし、国際競技規則も彼らを支援する」
「私は、FIAがスポーツにおける如何なる虐待も許さないという姿勢を示すよう強く求める」
現時点で、改定された国際競技規則は発表されておらず、具体的にどのような変更が行われたのかは確認できていない。国際競技規則はF1のみならず、FIAが管轄する全ての競技会に適用される。