ジェンソン・バトン
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マクラーレン・ホンダでの来季F1復帰を匂わせるジェンソン・バトン「可能性否定できない」発言の裏にあるのは…

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フェルナンド・アロンソに代わってF1第6戦モナコGPを出走するジェンソン・バトンは「来年もチームとの契約があるから、いかなることも否定できない」と語り、マクラーレン・ホンダでの来季F1復帰の可能性を匂わせたと、AP通信が伝えている。2009年F1チャンピオンのバトンは、昨年限りでF1を引退、現在はマクラーレン・ホンダのアンバサダー兼リザーブドライバーを務めている。バトンはインディ500に参戦するアロンソの代役を務めることが決定している。

「今年F1でレースをするのはモナコだけになると思うよ。でも、今後再びレースをすることを求められれば、もちろん応じるさ。僕はそのためにチームにいるわけだからね」とバトン。「得るものはないけど、かと言って失うものもないんだ。チームをサポートして楽しむつもりだよ。プレッシャーもないから最高に楽しいグランプリになると思う。一度限りだし、今回の復帰レースにワクワクしてるんだ」

復帰に乗り気でない?

昨年のアブダビGPで「これが僕のF1での最後のレースだと思ってよ!これで終わり」と語っていたバトン、今年は自らが主催するトライアスロンチーム「チーム・イチバン」での活動を主体にしており、レース活動は全く行っていない。モナコGPでのレース復帰は自身にとって久しぶりのドライブになることに加えて、今季のF1マシンは昨年とは大幅に異なる。通常であればテスト走行や、グランプリの中で行われる練習走行で幾らか実車を試しておくべきところであるが、バトンはこれを断りシミュレーターでの模擬走行のみで以ってモナコに挑むとされる。バトンの行動を見る限り、公に語られる程F1復帰に乗り気ではない可能性が高い。

バトンが来季復帰を否定できない理由

バトンが来季のF1復帰を否定出来ないのには理由がある。今季マクラーレン・ホンダのレースドライバーを務めているアロンソは、今年秋口までにマクラーレン・ホンダの競争力が上がらない場合、同チームの離脱やF1の引退を明言している(参考:マクラーレン・ホンダ離脱・F1引退を示唆するアロンソ。マクラーレン・ホンダは、ホンダ製F1エンジンの度重なるトラブルによって苦戦を強いられており、シーズン5戦を終えて唯一ポイントを獲得できていないチームとなっている。

ホンダは早ければ第7戦カナダGPで新しいエンジンを投入することを目指しているとされ、アロンソはこれを待って去就を判断するものと考えられる。アロンソとコンビを組んでいるストフェル・バンドーンはF1フル参戦1年目、仮にアロンソがチームを離れることになれば、マシン開発の高い能力を有したベテランドライバーが求められる事になる。アロンソが見切りをつけるようなチームへの移籍を、現役のベテランF1ドライバーが希望する可能性は極めて少ない。ジェンソン・バトンに白羽の矢が立つのは自然の成り行きと言える。

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