ピット作業を行うアルファタウリ・ホンダのクルー、2020年 70周年記念GPにて
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アルファタウリ・ホンダ︰戦略ミスが生んだガスリーの”悪夢”、クビアトはQ3敗退からの入賞 / F1-70周年記念GP《決勝》2020

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アルファタウリ・ホンダは8月9日に開催された第5戦F1-70周年記念GP決勝レースで、16番グリッドのダニール・クビアトが10位入賞を果たした一方、7番グリッドのピエール・ガスリーは11位とポイント圏外に終わった。

テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは、ガスリーについて「ピエールはここ2戦で安定した素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていたが、我々が最良の戦略を提供できなかったがために、彼のレースを損ない、ポイントを失ってしまった」と述べ、失策があった事を認めた。

一体、何をしくじったのだろうか? チーム代表のフランツ・トストは「最初のピットインのタイミングが早すぎた。2セット目にベースタイヤ(ミディアム)を選んだが、すぐにリアにブリスターが発生してしまい、巻き返すのが難しくなってしまい、再度のピットインを余儀なくされた」と説明した。

ガスリーより後方の9番グリッドからスタートしたアレックス・アルボン(レッドブル・ホンダ)が、全20台の中で最も早い6周目にピットストップに動いたため、チームはアンダーカットを防ぐべく、その翌周にガスリーにピットインを指示。この結果、ガスリーはランド・ノリス(マクラーレン)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)にオーバーカットを許し後退した。

Pos Driver Team Laps Time PTS
9 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 52 +65.544s 2
10 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 52 +69.669s 1
11 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 52 +70.642s 0
12 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 52 +73.370s 0

アルファタウリ:F1-70周年記念GP決勝

ダニール・クビアト決勝: 10位, グリッド: 16番手

今日はとても満足だ。想像を絶するレースだったね。チームとして素晴らしい仕事をして、マシンのすべてを引き出すことができた。最大限の結果が得られたと思う。

先週末とは異なり、今日はあらゆるチャンスをモノにすることができた。僕らは概ねレースの方が力強い。だからこそ、土曜の予選で確実にまとめ上げる必要があるんだ。そうすれば堅実なポジションからスタートして、定期的にポイントを争うことができるようになる。

とは言え、今日は16番手からスタートして10位でフィニッシュし、1ポイントを獲得できんだから満足だよ。

ピエール・ガスリー決勝: 11位, グリッド: 7番手

スタートも良かったし、最初のスティントではタイヤのフィーリングも良かったから、レース前に予定していたよりも早く1回目のピットインに呼ばれたことに少し驚いた。チームとしては、後続のアルボンをカバーしようとしたんだと思うんだけど、実際にはそうすべきじゃなかった。

コースに戻るとトラフィックに巻き込まれてしまい、順位を上げるためにタイヤを通常よりも余計にプッシュしなきゃならず、そのせいで数周後にはブリスターができてしまい、そこからは悪夢のようなレースになってしまった。

今日はもっと良い結果を成し遂げられたはずだけに、凄く残念だよ。戦略的に何ができたのかを見直して、次のバルセロナではポイント圏内に戻りたい。


8月9日(日)にシルバーストン・サーキットで行われた2020年F1第5戦70周年記念グランプリ決勝レースでは、4番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が通算9勝目、今季初優勝を飾った。2位はルイス・ハミルトン、3位表彰台にはバルテリ・ボッタスが滑り込んだ。

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