
ローソン降格決定に痛烈批判─フェルスタッペンら現役4名も共感、レッドブル史上最短の交代劇
レッドブル・レーシングが角田裕毅の昇格とリアム・ローソンの即時降格を正式発表した直後、元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデがSNSを通じて、同チームの決定を「いじめに近い」と強く批判した。この主張には、現役F1ドライバーたちも共感の意を示している。
2013年にケータハムから19戦を戦ったヴァン・デル・ガルデは、自身の過去の経験を踏まえ、ローソンに対する扱いが「アスリートとしての結果」に基づく決定ではなく、むしろ「いじめ」に近いと指摘した。
「F1がパフォーマンス面で最も厳しいスポーツだとか、結果を出せなきゃ報いを受けるしかないっていう話には、正直もううんざりだ」
「もちろん、結果は出さなきゃいけないし、プレッシャーがとんでもないのも分かってる。でも、僕からしたら、これはアスリートとしての実際の結果に基づいた決定っていうより、いじめに近いか、もしくはチームがパニックになって動いたようにしか見えない」
レッドブルは昨年末、セルジオ・ペレスとの契約を早期解除し、その後任としてローソンを昇格させた。しかし、今季の開幕2戦で結果を残せず、角田との即時交代が決定された。これは2016年にダニール・クビアトが4戦で降格された記録を更新し、レッドブル史上最短のトップチーム在籍期間となった。
ヴァン・デル・ガルデはさらに、「チームはリアムを起用するにあたり、すべてを理解していたはずだ」と指摘し、「2戦だけで彼の精神をへし折るような仕打ちは、彼がここまでたどり着くまでに積み重ねてきた努力と実績を無視するものだ」と批判した。
「僕だって、自分がF1に辿り着くまでに流した血と汗と涙を覚えてる。ましてや彼の場合はそれがトップチームなんだ」
「確かに、最初の2戦は期待外れのパフォーマンスだった。でも、それを一番よく分かってるのは本人だ。もしかしたら今回の件は彼自身が申し出たのかもしれないけど、もしそうでないなら、日本でまた力強くグリッドに立ってほしい」
この投稿には、同じオランダ人ドライバーで、ローソンのチームメイトだったマックス・フェルスタッペンをはじめとする4人の現役F1ドライバーが「いいね」をつけた。
フェルスタッペン以外には、レッドブルをわずか12戦で降格された経験を持つピエール・ガスリー(アルピーヌ)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)が同じように共感を示した。
ファン・デル・ガルデは最後にローソンに向けて「自分を信じ、顔を上げて、連中を見返してやれ」とエールを送った。