
勝率96%の最強レッドブルを凌駕?「間違いなく、それ以上」2025年型マクラーレンにラッセル警鐘
2025年型マクラーレン「MCL39」のアドバンテージは、記録的な強さを誇った2023年型レッドブル「RB19」をも凌駕する可能性がある──そう警鐘を鳴らしたのは、メルセデスのジョージ・ラッセルだ。
開幕戦オーストラリアGPではランド・ノリスが、そして第2戦中国GPではオスカー・ピアストリがそれぞれポール・トゥ・ウインを達成。マクラーレンはコンストラクターズ選手権でメルセデスに21点差の首位に立ち、ドライバーズ選手権でもノリスがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に8点差をつけて首位に立っている。
24戦全戦のポテンシャル―MCL39はRB19を凌駕?
ラッセルは中国GPの開幕に先立ち、「あのクルマのポテンシャルは全戦で優勝できるくらいに速い。実際にはそうはならないだろうけど、本来なら全部勝っていてもおかしくない」と語った。
「彼らの今年のアドバンテージは、レッドブルがこれまでに持ってたどの年よりも大きいと思う」
さらに、フェルスタッペンが22戦中19勝を挙げた2023年でさえ、レッドブルの「アドバンテージはせいぜい0.3~0.4秒程度だった」とし、今季のマクラーレンの優位性は「間違いなくそれ以上」だと主張した。
シンガポールGPでのスクーデリア・フェラーリとカルロス・サインツの底意地によりシーズン全勝の望みこそ打ち砕かれたが、それでもレッドブルの2023年型「RB19」は全22戦で21勝、勝率95.5%というF1歴代最高勝率を打ち立てた。
マクラーレンの強さの秘密はタイヤマネジメント
マクラーレンの強さについてラッセルは、特にタイヤがオーバーヒートする状況で発揮されている点に注目している。
2025年型マシンの前身である「MCL38」でも同様の傾向があり、例えば昨年のオランダGPやシンガポールGPでは、ノリスがフェルスタッペンに20秒以上の差をつけて優勝した。
「バーレーンテストの時からそうだったし、メルボルンでの予選のセクター3でも彼らは0.4秒速かった。セクター1、2では大差がないのに、セクター3だけ異常に速かった。違いはタイヤのオーバーヒートだけだ」とラッセルは語り、タイヤマネジメントの優秀さを指摘した。
一方で、ラスベガスGPのような低温下でマクラーレンが昨年苦戦していたことに言及し、特異なサーキットや条件下では依然として弱点を抱えている可能性があると指摘した。その一方で、今季に向けてその弱点も着実に改善されている可能性があるとして、警戒感を示した。