
角田裕毅の最下位に“パンケーキ発言”で擁護、フェルスタッペン含む2名が後ろ盾に
角田裕毅が2025年F1第9戦スペインGP予選で20番手最下位に沈んだことを受け、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、原因はドライバーではなくRB21側にある可能性を示唆し、チームメイトを擁護した。
フェルスタッペンがRB21から最大限のパフォーマンスを引き出して3番グリッドを獲得した一方、角田にとってバルセロナでの予選は悪夢のような内容となった。Q1敗退を喫したのみならず、中国GPでのリアム・ローソンと同様に、全20台中最下位に終わった。
オランダの複数メディアによると、予選後、フェルスタッペンは同国メディア向けの対応の中で「彼はパンケーキ(役立たず)なんかじゃない。レーシング・ブルズでは、ハジャーやローソンと比べてかなり良い走りをしていたんだから」と語り、角田への強い支持を表明した。
レッドブルは、4年連続のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンの隣にふさわしいドライバーを見つけるのに長らく苦労しており、その問題は2025年も続いている。
2024年シーズン末にセルジオ・ペレスがチームを離れた後、レーシング・ブルズからリアム・ローソンが昇格したものの、わずか2戦でシートを失った。その急遽の後任として角田がレッドブル入りを果たしたのが現在の状況だ。
角田は時折、光る走りを見せてはいるが、ここまでの6戦で獲得ポイントはわずか7点。対照的にフェルスタッペンはすでに2勝を挙げ、加えてサウジアラビアでは3位表彰台にも立っている。
フェルスタッペンは「この状況は今に始まったことじゃなく、ずっと続いてきた」としたうえで、「もしかしたら、それ自体がひとつのサインなのかもしれない。それが何のサインかは、自分で考えてみて」と意味深に語った。
この発言の意図は明確ではないが、自身の卓越したパフォーマンスを示唆したとも、あるいはRB21が特定のドライバーにとって扱いづらい特性を持っているという問題を指したとも解釈できる。おそらくは後者だろう。
RB21について、フェルスタッペンは「難しいマシンだよ。ユーキも今、それを痛感しているんじゃないかな」と語った。
また、フェルスタッペンが言及したアイザック・ハジャーも予選後に角田を擁護。「ユーキが20番手で終わるようなドライバーじゃないことは確かだよ。何が起きたのかは僕には分からないけど、プッシュし続けるべきだと思う」と語り、角田の実力に太鼓判を押した。
フェルスタッペンやハジャーからの擁護は心強いが、角田にとっては結果で応えることこそが最も雄弁な反論となるだけに、日曜のレースでの最後尾からの巻き返しに期待がかかる。
2025年F1スペインGP予選では、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にランド・ノリスが続き、マクラーレンが最前列を独占した。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。
決勝レースは日本時間6月1日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。