2025年FIA-F1世界選手権第9戦スペインGPの公式予選が5月31日、カタロニア・サーキットで行われ、選手権リーダーのオスカー・ピアストリ（マクラーレン）が今季4回目のポールポジションを獲得した。角田裕毅（レッドブル）は20番手最下位という結果に終わった。

ランド・ノリスはQ3の1回目の計測ラップで暫定ポールにつけたが、最終アタックでタイムを十分に改善できず2番手に終わった。チームメイトのピアストリとは0.209秒の差がついた。トップから0.302秒遅れの3番手には、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）が続いた。

ジョージ・ラッセル（メルセデス）は、フェルスタッペンと同タイムを記録したものの、計測順の差により4番手となった。無線では「チームが慎重すぎた」と不満を口にしており、その背景には、僚友アンドレア・キミ・アントネッリのスリップストリームが得られなかったことがあると見られる。ラッセルは、その効果について「0.2秒に相当する」と指摘した。

ルイス・ハミルトンは5番手を獲得し、フェラーリのチームメイトであるシャルル・ルクレール（7番手）を上回った。両者の間にはアントネッリ（6番手）が割って入った。

角田は1回目の計測ラップを終えて19番手。最終アタックでは自己ベストを更新したものの、結果は20番手最下位に終わった。2番手通過のフェルスタッペンとは0.587秒、トップ通過のピアストリからは0.834秒遅れた。

この結果がより深刻だったのは、角田本人の感覚としては、他車の妨害も自身のミスもなく、少なからず手応えのある走りができたと感じていた点にある。Q1でノックアウトされた直後、角田は無線で落ち着いた口調のまま「今のは本当にクリーンなラップだった」とチームに伝えていた。

トップ10の後方3グリッドには、ピエール・ガスリー（アルピーヌ）、アイザック・ハジャー（レーシング・ブルズ）、そして地元の英雄フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）が並んだ。

Q1では、各車が最終アタックに向かう中、フランコ・コラピント（アルピーヌ）がトラブルに見舞われピットレーンで停止する事態が発生。ファストレーン上に大行列が発生し、角田を含む複数のドライバーが、チェッカー前にラップを開始できるよう、アウトラップからペースを上げざるを得ない状況となった。

その後、後続車両がコースに出たタイミングで、コラピントは再び発進したが、今度はピット出口でストップ。クルマを降りてセッションから退き、最終的に19番手でQ1敗退となった。

1台はQ3に送り込みたいとしていたウィリアムズだが、アレックス・アルボンはわずか0.03秒及ばず、惜しくも11番手に終わった。母国レースを迎えたカルロス・サインツ（ウィリアムズ）は18番手に沈んでQ1敗退と、ウィリアムズは今季初めてQ3進出を逃した。

ガブリエル・ボルトレート（ザウバー）は12番手と健闘。その後方13番手にはリアム・ローソン（レーシング・ブルズ）が続いたが、Q2での最終アタックは精彩を欠き、復調傾向にあった勢いがやや後退したかたちとなった。ランス・ストロール（アストンマーチン）は、僚友アロンソに対して0.5秒遅れの14番手に終わった。

オリバー・ベアマン（ハース）は15番手。新品ソフトタイヤをすべて使い切っていたため、Q2の最終アタックは中古タイヤでの名目的な走行にとどまった。

ニコ・ヒュルケンベルグ（ザウバー）はQ1で、新人チームメイトのボルトレートに0.15秒遅れを取って敗退。16番手に終わった。17番手にはエステバン・オコン（ハース）が続いた。

決勝レースは日本時間6月1日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第9戦スペインGP予選リザルト

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