シーズン第9戦となる2025年F1世界選手権スペインGPが5月30日に開幕を迎え、ランド・ノリス（マクラーレン）がタイムシートのトップに立った。角田裕毅（レッドブル）は9番手、平川亮（ハース）は17番手でセッションを終えた。

フロントウイングの剛性検査強化に伴い、勢力図の変化が期待される中、ほぼ全てのチームが新たな検査に対応したウイングを投入。特にセッション前半では、エアロレイクやフロービズを用いた空力データの収集作業が目立った。

やや遅めのタイミングでタイムアタックに臨んだことも影響したが、それでもノリスは1分13秒718のベンチマークを記録し、マクラーレンの好調ぶりに大きな変化がないことを示した。一方、チームメイトのオスカー・ピアストリは0.641秒差の5番手にとどまった。

検査強化の恩恵を最も受けると目されているチームの一つ、フェラーリ勢は、ルイス・ハミルトンが3番手、シャルル・ルクレールが4番手と、揃って上位にクルマを並べた。

他車が30周近く周回を重ねた中、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）は、リアサスペンションの交換に手間取り走行時間をロス。全車最小の18周にとどまったが、それでもノリスに0.367秒差の2番手をマークした。

チームメイトの角田は27周を走行し9番手につけたが、フェルスタッペンとの差は0.558秒と開いた。

エステバン・オコンに代わってハースから今年2回目のFP1出走を果たした平川は、開始7分にターン10でグラベルに飛び出す場面があった。最終的には、7番手につけた僚友オリバー・ベアマンから0.701秒差の17番手に終わった。

モナコでのダブル入賞で勢いに乗るレーシング・ブルズは、異なるコース特性を持つカタロニア・サーキットでも高いパフォーマンスを発揮。リアム・ローソンが6番手、アイザック・ハジャーが8番手につけた。

とはいえ、タイムシートの順位がそのまま勢力図を反映しているとは言い切れない。メルセデス勢はソフトタイヤを使用せずミディアムでタイム計測を行い、ジョージ・ラッセルは11番手、アンドレア・キミ・アントネッリは18番手だった。

ウィリアムズも同じようにミディアムでタイムを計測した。現在、FIA-F2選手権で8位につけているビクター・マルタンスは、アレックス・アルボンに代わって自身初の公式セッションに臨み、19番手を記録した。同じFW47をドライブし、15番手につけたカルロス・サインツとの差は0.587秒だった。

アストンマーチン勢は、ランス・ストロールが12番手、フェルナンド・アロンソが13番手と、中団上位争いへの復帰に向けて明るい兆しを感じさせたが、アロンソはエネルギー回生システムに問題を抱えたようで、セッション終了を待たずにクルマを降りた。

FP2は日本時間5月30日(金)24時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第9戦スペインGPフリー走行1（FP1）リザルト

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