ランス・ストロール、F1スペインGPを急遽棄権し手術へ―復帰時期未定

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2025年F1第9戦スペインGP決勝を翌日に控えた5月31日、アストンマーチンはランス・ストロールが決勝レースを欠場すると発表した。

ストロールは、過去6週間にわたって手首と手の痛みに悩まされており、その原因が2023年の自転車事故による手術の後遺症であると判断されたため、新たに手術を受ける決断を下したようだ。

14番手にとどまった予選後、計量手続きに関する規定を遵守しなかったとして、ストロールはスチュワードに召喚された。通常、ドライバーは予選後、直ちに計量を受ける必要があるが、ストロールは5分間にわたってガレージに滞在した後に体重測定を行った。

この行為は、規則違反としてペナルティの対象になる可能性がある。一方で、今回明らかにされた後遺症に伴う痛みが背景にあった可能性も考えられる。スチュワードは現時点で、裁定を下していない。

アストンマーチンは、欠場の決定について以下の声明を発表した。

「過去6週間にわたり、ランスは手と手首に痛みを抱えており、彼の主治医は、2023年に受けた手術に関連していると判断した。そのため、ランスは明日のレースを欠場し、問題を是正するための処置を受け、回復に集中することになる」

2023年にストロールは、両手首に骨折を負い、右足の親指も骨折するという重傷を負った。その際はバルセロナの医師による迅速な手術と、驚異的な回復を経て開幕バーレーンGPに出走した。

現時点でストロールの復帰時期は未定。2週間後には彼の母国カナダGPが控えており、復帰が間に合うかどうかは不透明な状況だ。

今週末の代役候補としては、リザーブドライバーのフェリペ・ドルゴビッチとストフェル・バンドーンが挙げられるが、すでに予選が終了しているため、スペインGPでの代走は認められない見通しだ。


2025年F1スペインGP予選では、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にランド・ノリスが続き、マクラーレンが最前列を独占した。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。

決勝レースは日本時間6月1日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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